ケイマフリ 海鴿
英名:Spectacled Guillemot
学名:Cepphus carbo
チドリ目ウミスズメ科ウミバト属
生息地:繁殖地はオホーツ海を囲む海岸線や離島の断崖、朝鮮半島の日本海側の一部。日本では北海道の天売島、知床半島斜里町側、ユルリ島、モユルリ島、青森県の一部などで繁殖。
全長:37cm
鳴き声:ビッビッピッピッ、ピーッピーッ
雌雄:雌雄同色
絶滅危惧Ⅱ類(環境省レッドリスト2020)
「野鳥図鑑」(日本文芸社)では、ケイマフリは漢字で海鴿(ウミ・ハト)と表記されている。なぜ「鳩」ではなく「鴿」なのか。同属にウミバトという鳥もいるが、こちらはこの図鑑には記載がない。
ケイマフリの名の由来はアイヌ語の「ケマフリ」(足・赤い)だという。確かに、一度見たら忘れられない印象的な色合いだ
中国語ではウミバトは「海鴿」、ケイマフリは「白眶海鴿」と表記するようだ。「眶」は眼のふちを表す漢字なので「白眶海鴿」は「眼のふちが白いウミバト」という意味になる。どうでもいい話なのだが……。
ケイマフリは鳴き声が綺麗な鳥として知られており、「海のカナリア」と呼ばれることもある。波間に揺れる観光船からケイマフリを画角に収めるのは、それなりにハードな作業であり、今回は鳴き声にまで頭が回らなかった。
次回は天売島にでも出かけて、その美しい歌声をじっくり堪能してみたいと思っている。
ケイマフリの主な繁殖地のひとつ天売島は、ウトウ、ウミガラスなども繁殖するため、「天売島海鳥繁殖地」として国の天然記念物となっている。いつかは訪れてみたい、憧れの地なのだ。
【参考文献】
街・野山・水辺で見かける「野鳥図鑑」(日本文芸社)