平成26年8月9日(土)15:00~、下北沢シアター711にて。
作・演出/わかぎゑふ
音楽/坂本朗
振付/今枝真紀
出演/
四獣(花組芝居)
桂憲一
植本潤
大井靖彦
八代進一
うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)
満間昂平(犬と串)
コング桑田(リリパットアーミーⅡ)
2020年の東京。
日本中がオリンピックで浮かれる中、
その工事の一部が残っている現場で突貫工事に
駆り出されている労働者たち。
国がひた隠しにし、マスコミの手も及んでいないエリア、
通称Dゾーン。
疲れきった作業員たちの間では、閉鎖された空間に耐えられず
薬に手を出すものや、危ない行為に出る者も耐えなかった。
そこで政府が労働者たちのケアとして娯楽を提供することになるのだが、
派遣された下請け会社のダメ社員の勘違い…
年増のニューハーフに外国人労働者。そこに流れてくる奇妙なゲリラ放送が絡み
誰も彼もが、歌い踊るハメに…?
どうしようもない無責任な男が7人。
夏の夜を駆け抜ける。
(公式サイトより)
四獣というのは、 中国の神話で天の四方の方角を司る霊獣のこと。
東の青竜・南の朱雀・西の白虎・北の玄武というその4つの霊獣にご自分たちをなぞらえて、
花組芝居の平成元年入座組4人が立ち上げたユニットです。
下北沢の、キャパシティ100名にも満たない小さな劇場で、
今回の公演はなぜかミュージカル。
オリジナルの楽曲や本気の物販にも大人の遊び心が感じられます。
ミュージカルで、かつ美女役もこなせる花組芝居の役者さんたちがいるんだから、
洒落たラブコメかしら、などと思うと、また意表を突かれます。
舞台は近未来の東京、オリンピック直前なのにまだ完成しない現場Dゾーンで、
辛口な台詞もたくさんある、風刺のこもった物語だったのです。
T電下請けのそのまた下請け社員を演じる桂さんの軽やかな無責任ぶりや、
一見コワモテなのに、実は……な植本さんの達者さ、
現場のお役人らしい生真面目さや日和見ぶりまでチャーミングな大井さん、
そして、怪しい外国人労働者がおかしいくらいはまっている八代さんなど、
四獣の皆さんがホントに魅力的で。
謎の(!?)神父を演じたうえださんの怪しさとか、
学はないけど妙に的を得ている満間さん演じる吉太のキャラも面白くて。
でも!!
なんていっても印象的だったのは、コングさんでした。
冒頭の歌姫姿にまず度肝を抜かれ、観ているうちにどんどん可愛らしく(!?)見えてきます。
あのこじんまりした劇場で聴くコングさんの歌のパワフルさは、本当にゼイタクでした。
携帯を使った場面の面白さや、予想を裏切って進む展開など、
舞台としての面白さも満載の1時間20分。
設定や状況にこもった軽やかな毒と、楽しげに歌い踊るキャスト陣の素敵さ。
微妙なバランスとアンバランスが、コンパクトな物語にこめられていました。
もっと風刺の部分を書き込んで、2時間くらいのストレートプレイにしたら、などと
余計なことが頭をかすめたけれど、きっとこの形だからこそ書けることもあるのでしょう。
フィナーレでは、客席の周囲まで電飾が煌めき、
当然、観客も一緒に盛り上がってしまうしかないのだ、という気がしました。
物販は、パンフレットと四獣の刺繍入りハンカチ(CD付き)。
え~、もう一度言うけど、ハンカチにCDがオマケです。
劇中で大変盛り上がる「かもしれない」という曲が入っているCDなんだけど、
この写真を見ていただくと、あくまでCDがオマケという感じがにじみ出ています。
パンフレットの方は、2020年の座談会が載っていたりもして。(2020年!?)
これ、絶対楽しんでやってるよなぁ。
端から端まで大人の遊び心、そういう公演でした。
作・演出/わかぎゑふ
音楽/坂本朗
振付/今枝真紀
出演/
四獣(花組芝居)
桂憲一
植本潤
大井靖彦
八代進一
うえだひろし(リリパットアーミーⅡ)
満間昂平(犬と串)
コング桑田(リリパットアーミーⅡ)
2020年の東京。
日本中がオリンピックで浮かれる中、
その工事の一部が残っている現場で突貫工事に
駆り出されている労働者たち。
国がひた隠しにし、マスコミの手も及んでいないエリア、
通称Dゾーン。
疲れきった作業員たちの間では、閉鎖された空間に耐えられず
薬に手を出すものや、危ない行為に出る者も耐えなかった。
そこで政府が労働者たちのケアとして娯楽を提供することになるのだが、
派遣された下請け会社のダメ社員の勘違い…
年増のニューハーフに外国人労働者。そこに流れてくる奇妙なゲリラ放送が絡み
誰も彼もが、歌い踊るハメに…?
どうしようもない無責任な男が7人。
夏の夜を駆け抜ける。
(公式サイトより)
四獣というのは、 中国の神話で天の四方の方角を司る霊獣のこと。
東の青竜・南の朱雀・西の白虎・北の玄武というその4つの霊獣にご自分たちをなぞらえて、
花組芝居の平成元年入座組4人が立ち上げたユニットです。
下北沢の、キャパシティ100名にも満たない小さな劇場で、
今回の公演はなぜかミュージカル。
オリジナルの楽曲や本気の物販にも大人の遊び心が感じられます。
ミュージカルで、かつ美女役もこなせる花組芝居の役者さんたちがいるんだから、
洒落たラブコメかしら、などと思うと、また意表を突かれます。
舞台は近未来の東京、オリンピック直前なのにまだ完成しない現場Dゾーンで、
辛口な台詞もたくさんある、風刺のこもった物語だったのです。
T電下請けのそのまた下請け社員を演じる桂さんの軽やかな無責任ぶりや、
一見コワモテなのに、実は……な植本さんの達者さ、
現場のお役人らしい生真面目さや日和見ぶりまでチャーミングな大井さん、
そして、怪しい外国人労働者がおかしいくらいはまっている八代さんなど、
四獣の皆さんがホントに魅力的で。
謎の(!?)神父を演じたうえださんの怪しさとか、
学はないけど妙に的を得ている満間さん演じる吉太のキャラも面白くて。
でも!!
なんていっても印象的だったのは、コングさんでした。
冒頭の歌姫姿にまず度肝を抜かれ、観ているうちにどんどん可愛らしく(!?)見えてきます。
あのこじんまりした劇場で聴くコングさんの歌のパワフルさは、本当にゼイタクでした。
携帯を使った場面の面白さや、予想を裏切って進む展開など、
舞台としての面白さも満載の1時間20分。
設定や状況にこもった軽やかな毒と、楽しげに歌い踊るキャスト陣の素敵さ。
微妙なバランスとアンバランスが、コンパクトな物語にこめられていました。
もっと風刺の部分を書き込んで、2時間くらいのストレートプレイにしたら、などと
余計なことが頭をかすめたけれど、きっとこの形だからこそ書けることもあるのでしょう。
フィナーレでは、客席の周囲まで電飾が煌めき、
当然、観客も一緒に盛り上がってしまうしかないのだ、という気がしました。
物販は、パンフレットと四獣の刺繍入りハンカチ(CD付き)。
え~、もう一度言うけど、ハンカチにCDがオマケです。
劇中で大変盛り上がる「かもしれない」という曲が入っているCDなんだけど、
この写真を見ていただくと、あくまでCDがオマケという感じがにじみ出ています。
パンフレットの方は、2020年の座談会が載っていたりもして。(2020年!?)
これ、絶対楽しんでやってるよなぁ。
端から端まで大人の遊び心、そういう公演でした。