小池博史さんに直撃インタビューをしました!
これから何部かに渡り、インタビューを投稿していきますので、ぜひ見てみてくださいね
小池さんインタビュー第一弾
ライター:荒井優花
①舞台芸術に惹かれる点は?
僕は舞台は大っ嫌いだった。子供ながらに子供騙しだとわかっていたんだろうね。それよりもジャズや格闘技に興味があったし、建築の仕事を目指していた。でも、フェデリコ・フェリーニの「アマルコルド」という映画を見てから、なんだこれはと思って、ストーリーがあるわけじゃないし、でもすごく感動して、そこから自分で作品をつくりたいと思った。
②舞台が嫌いにも関わらず、自分でクリエイトする側になり今もそれを職業として続けているのは、好きになったということ?
好きというよりも“可能性がある”と思ってる。「可能性」という言葉が好きでね。舞台というのは、空間、時間、身体。色んな組み合わせに「可能性」がある。無限だよね。
そう考えると僕がずっと興味を持ってきた建築つまり空間、音楽を含めた時間、身体に繋がってるんだよね。例えば、インドネシアで昨年創作した「完全版マハーバーラタ」前半部は各々が持ってるバックグラウンドはバラバラ。でも、それが混ざり合うことで新しい、見たことのない作品ができあがる。違う要素が入るだけで変幻自在の「可能性」が生まれる。舞台芸術は「詩」だから。どんな空間でやるかで全然変わってくる。人によっても大きく変わる。音楽家を誰にするか? コスチュームは? 美術家は? そうした芸術家の集合体としてできあがる舞台は「可能性」の宝庫なんだよ。
③小池作品は「台詞」が少ないものがとても多いと感じるが、その反面小池さんは自分の作品を「詩」とよく表現する。小池さんにとって「詩」とは?
詩というのは、なにも言葉、文学だけでない、詩はリズムと言って過言ではない。そして芸術は「詩」でなくてはならない。音楽でも舞台でも映画でも芸術なるものはなんでも。「詩性」がなければ芸術ではない。そして根源性とつながっていくものなんだ。
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