佐藤あつ子『昭(あき) 田中角栄と生きた女』 | 不動産鑑定士長谷川由紀のいいネ西宮☆こだわりのある方!阪神間の不動産(賃貸・売買) 私が探します!

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田中角栄という人物についてワタシはもうほとんど何も記憶を持たない世代に属しているのですが、ワタシの好きな倉橋由美子という作家が「元首相」が登場する小説(『ポポイ』『シュンポシオン』など)を書いていて、その人物が田中角栄を思わせるとよく解説されていることから、かねてより田中角栄という人物について知りたいと思っておりました。

図書館で借りてきた佐藤あつ子『昭 田中角栄と生きた女』は、まっこと、強烈な本でした。
 

越山会(田中角栄の後援会)の女王と呼ばれた佐藤昭(後年、昭子ともいう)さんの娘である佐藤あつ子さんが、自らの生い立ちを振り返った本です。

佐藤昭さんの強烈な人柄をしのばせるエピソードの数々、、、角栄が秀吉ならば、昭さんはまるで淀君のような乱脈ぶりで、権力を愛し、お金に溺れるような生活を送りながら、結局は借金だけを残してひっそりと淋しく生涯を終えます。

田中角栄の秘書であり、愛人であり、金庫番であった昭さんから、お金と権勢を湯水のようにつぎこまれた一人娘のあつ子さんは、ただひとつ欲しかった母からの愛情に飢え、相次ぐリストカットや自殺未遂事件を起こします。

佐藤昭さん自身も本を残していますが(佐藤昭子『私の田中角栄日記』など)、
 
 それは体裁よくつづられた表の顔・・・、娘さんが描く母の姿は強烈です。赤裸々につづられた母と娘の相克の物語は迫力に満ちています。

田中角栄には、秘書であった昭さん以外にも、元芸者の愛人・辻和子さんもいて、この方とのあいだには2人の息子さんがいます。
辻和子さんも田中角栄との生活を振り返った『熱情 田中角栄をとりこにした芸者』という本を書いています。
 
辻和子さんとのあいだの長男、田中京さんも『絆ー父・田中角栄の熱い手』という本を書いておられます。

田中角栄、佐藤昭、辻和子・・・いずれの方々も人生のスケールの大きいこと!
昭和が日本の青春時代というなら、昭和88年の今は何の時代なんでしょうか。

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