図書館で借りてきた佐藤あつ子『昭 田中角栄と生きた女』は、まっこと、強烈な本でした。
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越山会(田中角栄の後援会)の女王と呼ばれた佐藤昭(後年、昭子ともいう)さんの娘である佐藤あつ子さんが、自らの生い立ちを振り返った本です。
佐藤昭さんの強烈な人柄をしのばせるエピソードの数々、、、角栄が秀吉ならば、昭さんはまるで淀君のような乱脈ぶりで、権力を愛し、お金に溺れるような生活を送りながら、結局は借金だけを残してひっそりと淋しく生涯を終えます。
田中角栄の秘書であり、愛人であり、金庫番であった昭さんから、お金と権勢を湯水のようにつぎこまれた一人娘のあつ子さんは、ただひとつ欲しかった母からの愛情に飢え、相次ぐリストカットや自殺未遂事件を起こします。
佐藤昭さん自身も本を残していますが(佐藤昭子『私の田中角栄日記』など)、
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それは体裁よくつづられた表の顔・・・、娘さんが描く母の姿は強烈です。赤裸々につづられた母と娘の相克の物語は迫力に満ちています。
田中角栄には、秘書であった昭さん以外にも、元芸者の愛人・辻和子さんもいて、この方とのあいだには2人の息子さんがいます。
辻和子さんも田中角栄との生活を振り返った『熱情 田中角栄をとりこにした芸者』という本を書いています。
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辻和子さんとのあいだの長男、田中京さんも『絆ー父・田中角栄の熱い手』という本を書いておられます。
田中角栄、佐藤昭、辻和子・・・いずれの方々も人生のスケールの大きいこと!
昭和が日本の青春時代というなら、昭和88年の今は何の時代なんでしょうか。
いいネ西宮