全部事項証明書ってなーに | 不動産鑑定士長谷川由紀のいいネ西宮☆こだわりのある方!阪神間の不動産(賃貸・売買) 私が探します!

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㈱小林エステイトの不動産鑑定士長谷川由紀があなたの希望をしっかり聞いて、じ~っくり親身に不動産の物件探しをします!!

不動産がらみで相談を受けたとき、「重要なんだけど、イマイチ、社会に浸透してない・・・」と痛感するのが、

全部事項証明書

です。

昔は、登記簿謄本と呼んでいました。登記簿をコピーしたもの(謄本)という意味です。
今は、全部事項証明書と呼んでます。

全部事項証明書は、法務局で取得できます。西宮の法務局は西宮浜への橋を渡るギリギリ手前の場所にあります。
また、全部事項証明書はネットからも取得できますし、他市の全部事項証明書を地元法務局でとることもできます。

全部事項証明書を一言で言うと、「不動産の戸籍」です。

地積や床面積、築年などの基本情報はモチロンのこと、

その土地には昔何が建っていたのか、
その不動産を誰が持っていたか、
その人はいつ買ったのか、
その不動産を持った人はローンをいくら借りたか、
ちゃんと完済したのか、

そんな個人情報の極みのような内容が、わずか数百円で誰でも見られます。

全部事項証明書を取得したいとき、法務局の申請書に書くのは、その不動産が存在する「住所(住居表示)」じゃなくて「地番」です。
住所と地番は別モノです。

地番が分からなくても、法務局に行けば、ブルーマップという特殊な住宅地図が置いてあって、目的の場所の地番を調べることができます。普通の住宅地図に地番が青字で書き込んであります。

また、それぞれの家には「家屋番号」という、いわば、家の「本名」のようなものがあります。
家屋番号は、基本的に、地番と同じことが多いです。
31番2という地番の上に存する建物は31番2という家屋番号がついていることが多いのですが、例外もあります。

家屋番号が分からないときは、法務局の人に「〇番地上建物」とだけ指定して取得することもできます。

ただ、ネットで取るときは、「地番」と「家屋番号」があらかじめ分かっていたほうが取得しやすいです。

そんなわけで、鑑定や不動産の仲介の依頼者さんには、「地番や家屋番号は分かりますか?」とお尋ねさせてもらうことが多いです。

「地番も家屋番号も分からない」という場合、買ったときの契約書や、固定資産税の支払いの通知書などを見れば、分かることがほとんどです。


地積や築年、床面積など、基本的で重要な情報の多くが全部事項証明書から得られとはいっても、当面、自分には全然関係なーいと思われるかもしれませんが、

例えば、家を買うとき、その家がかつて「競売」にかかった履歴のある物件かどうか
を見ることもできますし、

家を借りるとき、その家の家主が、どれぐらい借金しているかを調べることもできるのです。

家を借りるとき、家主に保証金(敷金)を預けることも多く、その家主が競売にあってしまうと、保証金が返ってこないということもあり得ます。
家主の懐事情は借主にも関係してくるというわけです・・・

全部事項証明書、ドキドキしますね?!
ちょっとのぞいてみたくなりますね?!

ちなみにこの全部事項証明書を作成(=申請)するときは、
土地家屋調査士
司法書士
という、2種類の専門家の出番です。

家を新築した、増築した、というような物理的な変化の登記は 土地家屋調査士 です。
家を相続した、というような人的な権利系の登記は 司法書士 です。

家を新築してローンをつける、と言った場合は、まず先に、家に家屋番号をつけ、構造や築年、床面積などを登記するところまでを土地家屋調査士さんがやって、その後、所有権とか抵当権(ローン)は司法書士さんへと引き継いで、完了します。
(一人で両方を兼ねている人もいます)

ちなみに、我が社は、不動産鑑定事務所や仲介業者だけでなく、
土地家屋調査士事務所
でもあります。

全部事項証明書を読み解くプロでもありますので、境界問題でもめていたり、前面道路の所有者ともめていたりするようなときにも、気軽にご相談いただけたらと思います。

今日は、一度、まとめておきたいと思っていた全部事項証明書のことを書けて、スッキリしました・・・、長々とお付き合いくださって恐縮です

不動産がらみでも、どんな分野でも、読みたいことがらがあれば、気軽にコメントくださいね。
頼まれると燃えるタイプなんです


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