雉 関東句会・吟行句会報告

 12月3日の吟行句会・忘年会の報告をいたします。

吟行地は何と、『皇居東御苑』。そう、先日11月14日の夕方から深夜にかけて大嘗祭の行われたところです。

その大嘗宮が一般公開されております。

大嘗宮への長蛇の列。

鳥居の奥が天皇陛下様の歩まれた処。

厳かな雰囲気が漂います。

宮の一番奥、奥宮。

東御苑にはほかにも見どころがあります。江戸城を開いた太田道灌の名の付いた濠。

緊急の時の皇室の貴重品を非難させる壕。

お堀の水面に映える黄葉。

風邪気味との主宰も、温かな日差しに素晴らしい笑顔。

忘年会。皇居のすぐ隣、如水会館。

同じく忘年会、東京と静岡の美女の競演。

 

それでは句会の報告、時間の都合で、投句は一人三句、が少し残念。

 

  田島主宰特選

 護衛馬へ冬の朝日の燦燦と        古岡美恵子

 落葉降る大嘗宮へいざなわれ       越桐三枝子

 茶の花の散るや大奥局あと         小林美成子

 

  田島主宰並選

 木造の朝日に光る大嘗宮          市村 英樹

 大嘗宮へ蟻這ふ如く年の暮         本木 紀彰

 冬麗の柱の数や大嘗宮            越桐三枝子

 取り壊す板葺きの宮風疼く          藤戸 紘子

 冬空の胸すく青さ大嘗宮           神田美穂子  

 静謐の大嘗宮や冬桜             藤戸 紘子

 羽繕ふ鴨の群れゐる濠の縁         佐藤 泰子

 胡麻ほどの梅の冬芽に指を触れ      森   恒之

 数ほどの実を残しつつ枸杞枯るる      古岡美恵子

 冬天や衛士厳めしく大手門          萬代 桂子

 冬雀ぱらぱら来るや足の先         望月 満理

 楽部より漏るる笙の音花八手        森  恒之

 乳鋲へ足を踏ん張る冬の蜂         梅園 久夫

 葵紋の瓦に溜まる松落葉           望月 満理

 水漬く枝に乗りたる鴨や天神濠       山田 初枝

 大嘗宮へ蛇行の列や冬帽子         藤戸 紘子

 皇居なる落葉溜りの深きかな        萬代 桂子

 鷭の子の藻草紅葉へ飛び込めり      井上千恵子

 とこしえに湧く城の井や雪蛍         井上千恵子

 木の葉舞ふ大嘗祭の粗莚          渡邉小夜子

 

 一生に一度かもしれない素晴らしい物に出会えました。感激新たでした。

忘年会も吟行句会も素晴らしく、楽しむことが出来ました。お酒も料理も最高でした。

来年も『雉』と共に素晴らしい句を詠みたいものです。

 当番の森さん、荒井さん、坂口さんご苦労様でした。

 少し早いですが、皆さま良いお年をお迎えください。

     以上報告は梅小路久麿でした。