国内の商業用全原発が停止し、再生可能エネルギーに注目が集まる中、太陽光発電を生かした商品やシステムが多様化している。太陽光を電源にステーキを焼けるバーベキューのシステムや、車庫に設置できる軽量パネルなど、クリーンエネルギーの活躍の場が住宅の屋根以外にも広がっている。
ゴールデンウイークさなかの4月末、行楽客らでにぎわう三木市の山陽自動車道三木サービスエリア。芝生に設置された太陽光発電パネルの前で、ステーキが次々と焼き上がっていく。
日本バーベキュー協会(東京)などが企画した「ソーラーパワーバーベキュー」。発電システムは慧通信技術工業(神戸市中央区)が提供し、出力3キロワットの太陽光発電パネルと電力を蓄える独立電源装置、電磁調理器をつないだ。この日は曇天のため、前日にためた電気を使い、約10分で厚さ3センチほどの肉が焼けた。
同協会の下城民夫会長は「地域の公園に設置すれば地域のつながりを深めるのにも、災害時の非常用電源としても役立つ」と話す。今回は既存の装置をつないだ即席システムだが、より高出力で省スペースのバーベキューグリルの開発を始めた。
パネルの多様化も進む。フジプレアム(姫路市)は3月、標準サイズ(縦1・5メートル、横1メートル)で8・2キログラムと従来の約半分の重量にした太陽光発電パネルを発売。「女性でも持てる」と軽さをPRし、住宅大手のミサワホームと住宅リフォーム向けにシステムも開発した。「住宅以外でも工場などから好調に受注している」。住設メーカー大手LIXIL(リクシル、東京)も車庫の屋根に載せるパネルを販売している。
手軽で身近な商品も増えている。東急ハンズ三宮店(神戸市中央区)は、非常用照明や携帯電話の充電器、防犯ライトの電源など複数フロアで商品を展開。夏の商戦向けに、太陽光で動かすミニ扇風機も登場した。同店は「節電のほか、アウトドア利用の需要もあるようだ」としている。
出典:神戸新聞