山田正彦氏のブログで『スーパーからお米が消えた理由』という記事を目にした。
拡散を呼び掛けられていたので、私も、抜粋引用して協力することにした。
消えた理由は幾つもあるけれど、
一番驚いたのは、米が投機の対象になっている話だった。
これは、許せない行為だと思っている。
スーパー等から米が本当に消えてしまいました。
東京だけでなく、地方でも、
瀬戸内の因島でも消えて、入荷を待つ行列が夜中から出来ているそうです。
価格も、5kgが1500円から4000円に高騰。
業務用では、カリフォルニア米が使われ始めています。
政府は相変わらず
「需給は逼迫していない」「心配する事はない」と説明していますが、
米が揃うのは10月から11月です。
このような中、8月20日から、
大阪市堂島の米相場が85年ぶりに本格的に始まりました。
小豆など先物相場の投資で手痛い目にあった方々がかなり居るかと思いますが、
大事な主食であるコメを、大資本と金持ちの金儲けの投資の対象に始めたのです。
↑ 出所: 日本農業新聞 2024年8月21日
現在、政府の備蓄米だけで100万トンありますが、ここまで来ても
農水大臣は、放出する気が全くありません。
(教科書に載っていた)
商人のコメ買い占めから始まった、大正7年に軍が出動して死者まで出した
『コメ騒動』を思い起こして下さい。
私たちの大事な主食である米を
絶対に投機(投資)の対象にしてはいけないのです。
これまでは、JAグループの反対で自民党も開設できなかったのですが、
今回の農水省の態度を見ていると、放出時期を巡って、
政治家と行政と大商社が話を通じあって、一儲けを企んでいるのでは?
と疑いたくなるほどです。
世界はこれまでにない規模の気候変動、戦争の拡大などで
食糧危機が間近に迫っています。
各国とも自国の食料自給率の達成に力を入れています。
世界最大の米の輸出国インドも最近、米の輸出を禁止しました。
中国は、世界の食糧を爆買いして既に1年半分の備蓄を用意していますが、
日本は、わずかに1月半分しかありません 。
鈴木教授の指摘のように、
緊急時には日本人が最初に飢えるのです。
緊急時に政府は、食料農業基本法に基づいて、
農家に罰金を課して芋等を植えさせる と言いますが、芋を植えるにしても
種苗を確保するのに1年はかかるので、現実離れした話でしかありません。
米は、籾で備蓄すれば100年は生きていますので、
日本は米と 今まで捨てて来た牛乳をバターと脱脂粉乳で
少なくとも1年分の備蓄を始めるべきです。
本来、日本ではお米だけでも1100万トンは生産してきたのですが、
減反 減反 と
今では781万トンしか 生産していません。
また、昨年、日本では米価が60kgで1万円を割込み、
米農家が悲鳴をあげている時に
ミニマムアクセス米として77万トン を米国等から買っています。
【補足】2022年9月のアメリカ産ミニマムアクセス米の価格は、60kgで1万3716円。
国産米の価格水準を大幅に上回り、
2021年産の平均価格でも、国産米と比べて約1.15倍〜1.5倍の値が付いている。
ミニマムアクセス米は、輸入量の抑制という面では判断ミスだったという批判も出ている。
『アクセス米』も『脱脂粉乳のカレントアクセス(17万トン)』も
農水大臣は、やっと国会での質疑で、
アクセスは、義務ではなく、輸入機会である事を認めました。
貿易協定で、各国ともアクセスはありますが、
余っている時に買ってる国はどこもないように、断ればいいだけです。
【補足】
日本は、米の関税化を避ける為に、1995年から特例措置としてミニマムアクセス米を受け入れた。
結局、1999年には米の関税化(自由化)へ大きく方針を転換して、
関税を払えば誰でも米を自由に日本へ輸入可能となったが、その後のWTO協定でも交渉は妥結せず
ミニマムアクセス米についても進展は無く、
結果的に、日本は引き続きミニマムアクセス米を輸入し続けて、現在に至っている。
ミニマムアクセス米の用途は、多い順に示すと、(★数字は令和元年度 )
①飼料用:(畜産飼料 約51万トン )
②加工用:(みそ・焼酎・米菓などの加工食品 約17万トン)
③援助用:(海外への食糧援助など 約5万トン)
※ 主食用は約4万トンで、主に中食・外食向けに使われている。
この他には、食用に適さず処理された4万トン、バイオエタノール用が16万トンなどもある。
これらの用途に使われるのは、主食米に影響を及ぼすのを避ける為と、価格の高い国産米では採算が取れにくい為。
購入したアクセス米は、国内では安い価格でしか捌けないので、
毎年750億円ほどの赤字で 税金から補填しています。
そのようなお金があるなら直ぐにでも食料備蓄を始めるべきです。
脱脂粉乳のカレントアクセスも輸入しなければ、
酪農家に10万円ずつ払って止めさせることは
無かったのです。
もう一つあります。
水田は、連作障害のない、世界でも最も優良な農地で、
ゲリラ豪雨の時でも貯水して、防災ダムの役割を果たし、
生物多様性を育む日本の環境保全の役割を果たして来た。
ところが、政府は、水田がメタンガスを出しているとして、
昨年の補正予算750億円を計上して、
次々と水田を壊していってるところです。
日本の水田は、3000年前から
私たちの先祖が遺産として残してくれたもので
一旦壊すと、もう修復できません。
よかったらシェア拡散していただきませんか。(引用終了)