先日の『木村正治さんのデイリーコラム』の4月13日記事に共感したので、
その一部分を、引用させて頂こうと思う。 (但し、コラム主がどういう人なのか、私は知らない)
このコラム記事に触発されたので、私も思いつくままに書いてみる。
私は地方都市出身で、今年、前期高齢者となる世代。(*^-^*)
高度経済成長期(1955年~1973年)の頃に子ども時代を経験している。
変化は、大きかった。
変化で良かった点は、全般に清潔な生活になった事だと思っている。
小学校1年時には汲み取り式トイレだったけど、2年後に新校舎が建てられて、
水洗式トイレに代わり、それがすごく嬉しかった。(汲み取り式は落ちそうで怖い)
小さな頃にはサラダ(生野菜)が食卓に並ぶなど皆無だったのも、変わって行く。
おそらく、化学肥料が使われだしたからだろう。
全然関係ないけど、初めて生クリームのケーキを食べたのは、6歳の時。
13歳年上になる、長兄が買ってきたフルーツで飾られたケーキに心躍った♪
そういえば、お買い物は個人商店が普通だった。
近所にはスーパーマーケットの類も、幼い頃には無かったと思う。
周りの同級生を思い起こしてみて、今より貧富の差が少なかった気がしている。
まさに一億総中流?! 1970年代は日本国民 の大多数が自分を中流階級だと考えていたらしい。
ただ、その後、80年途中から、日本は徐々に勢いが無くなっていった。
ここからは、森永卓郎氏の『書いてはいけない』から引用する。
特に、日航機墜落事故が起こった1985年を境に、アメリカの圧力が強くなる。
・1985年9月 プラザ合意(日航機が墜落したわずか41日後)
プラザ合意直前 1ドル=240円 ⇒ 1987年末 1ドル=120円 (2倍の超円高になり、輸出不振となる)
・1986年9月 日米半導体協定
日本はの半導体産業は、世界シェアの50%超えから徐々に失速し、93年にはアメリカに逆転された。
・1989年~1990年 5回に及ぶ 日米構造協議
日本の市場に気に入らない所があると、アメリカは「構造的障壁だから撤廃せよ」と主張した。
・1980年代前半までの日本は、外資系企業が殆ど存在しない国だった。
(大手外資系企業は、日本コカ・コーラ、日本IBM ぐらい)
それは、日本社会には独特の「2つの仕組み」が有ったからだ。
①「株式持ち合い」 取引関係にある企業間で互いの株式を持ち合う仕組み。
(銀行と融資先企業だったり、財閥系企業ではグループ内企業で株式を持ち合って売らないから、
他の企業が乗っ取ろうと思っても、乗っ取れなかった)
②「不動産担保金融」銀行は融資先企業が持つ不動産を担保にして融資した。
(銀行は低リスクで融資が出来た)
・しかし、①②を崩壊させる方法が順に行われ、外資系企業が日本で増えて行く。
・不動産バブルを起こす
・バブル崩壊後の谷を思いきり深くする
・不良債権処理を断行する
・2001年 9月25日「小泉構造改革」開始。米国で起こされた『9.11』が切欠
日米構造協議を発展させる形の『年次改革要望書』が小泉総理とブッシュ大統領の間で誕生。
形式上は、其々双方の国に『ここを構造改革して欲しい』と要求を出して話し合うものだが、
実際は、アメリカの言いなりで、日本だけの構造改革が進められた。
・2002年 9月30日 小泉内閣は、竹中平蔵氏を金融担当大臣に据える。
まもなく『郵政民営化★』と『不良債権処理』に励み始める。
★民営化の利点(インチキ)をB層に語って、郵便・貯金・簡易保険の3事業を別会社にした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
世界全体としても、1989年、冷戦終結の頃から激変して行った事を覚えている。
日本は2001年から『構造改革』と称して大企業のグローバル化も進んだ。
冷戦終結後、特に9.11以降「株主資本主義★」の仕組みが浸透し、激変した。
富と繁栄を齎した国もある一方で、世界で経済格差がどんどん広がっていく。
★会社は四半期で短期利益を出し、株価を上げ、儲けた利益を株主に還元する事が優先され始めた。
90年代に製造拠点は地方に移され、やがて海外(中国など)にどんどん移って行く。
(日本だけの現象だと思っていたけど、米国でも同様に『構造改革』が進んだ事を、数年前に知った)
当時は今と違って『正社員よりお得!』と思った若い人は、
自由度を優先して敢えて『契約社員』を選択する人もいた。一方、企業側も経費が少ない方がお得なの
で、『正社員』の数は増やさずに、『契約社員や派遣社員』の採用が増え始めていく。
ただ、企業が『人は財産』である事を忘れて効率を求め過ぎたのがマズい。
何でもかんでも民営化! にしていった政府もマズイ。
政治家なのに先を見通せず、突っ走ったことが、非情にマズかった。
効率化!を掲げられ、国立大学さえも率先して変わらざるを得なかった。
だから今、ロクでもない研究(コオロギ食とか、mRNAワクチンとか)でも目の色変えて
お金儲けが先に立って、倫理観を失って飛びついていく大学が増えた。
機械化で効率化を求めるのは悪い事じゃないけど
『無駄を省く』に気が向きすぎると、必要以上に『人減らし』に焦点が当たる。
『人は財産』である事を忘れず、
長い目で社員を育てて行った昔の経営者のやり方は、正しかった。
少なくとも、愛社精神を持つ社員は、今よりも遥かに多かっただろう。
今の企業のTOPたちは、一体、どんな社会を思い描いているのだろう?
企業は、人件費削減で経費を減らせても、肝心の物を買うのは『人間=庶民』だ。
『人間=庶民』が貧しくなれば何も売れなくなる。それをイメージ出来ないのか?
『ベーシック・インカム』と、ふざけた事を言うのは、一部の支配者層たち。
彼らは『自由と富と権力』を独占するために、
一般大衆を虫けらのように考える、心無い人たちだ。
一部の支配者層たちは、今までボ~っとしていても糧を得られてきた人が多い。
『就労の喜び』とか、『就労の大切さ』などを知らない人が多い。
苦労をした経験がない分、他者の苦しみとかが想像できないようだ。
共産主義に影響を与えたマルクスも、パトロンが居て遊んで暮らせる身分だった。
トンデモナイ浪費家として知られていて、働くのが嫌いだった という。
マルクスが説く『資本論』が、支配者層たちに持て囃されている事からしても、
彼らがロクじゃない事だけは、誰にでも想像がつくだろう。
『就労』はお金を稼ぐのも1つの目的だけど、それだけじゃない。
やりがい・生き甲斐は、体と心の健康にも結びつく。
他者から喜ばれ、役に立つと嬉しいし、それで糧を得られるなら万々歳。
自分が必要とされることぐらい、嬉しい事はない。 (*^-^*)
今の岸田政権の愚かしさを見て分かるように、
苦労知らずの2世3世議員が増えたことは、ロクじゃない。
私たちもそうだけど、為政者たちが皆、戦争経験者ではない事も災いした。
ガッツもないから、ここぞと言う時に抵抗せず、シッポを振る。
官僚も同じ。
おだてられ、持ち上げられ、利権を手にする内に、世間感覚からズレる。
今、政界や官界は腐敗しきっていて、もはや三権分立さえ疑わしくなっている。
法規範がなくなる事で、バカバカしい世の中になっている。
悪い事をしていても、裁かれない。
大手マスコミもジャーナリズムの役割を放棄し、批判しなくなった。