岡田正彦医学博士のお名前は、2021年春ごろ『In Deep記事』で初めて知った。

コロナワクチンの仕組みの解説だった。

ホームページを知ってからはブックマークして、時々読むようにしている。

記事内容は多くの論文から考察されることが特徴で、正統派の印象が強い。

 

頻繁なUP記事も騒動が収まった今では、週に1度月曜日にUPに落ち着いている

内容も、COVID-19に留まらず、医療全般に広がって来ている。 

4月1日からは数回に渡り、過剰な医療と検診についての考察が続けられている。

 

4月22日 最新記事の中では、

多くの医師は心底、最新の医療技術を信頼し、疑いを抱く事なく受け入れています

そこには金銭の授受もなく、誰に対しての忖度もありません と書かれている。

 

これは今回のコロナワクチン接種キャンペーンで、顕著に判明した事だけど、

何の根拠も持たず良いと信じて打つ医師が、殆どだった

コロナワクチンの作用秩序や危険性などは、その辺の医師よりも、素人の私の方が断然詳しかったと思う

また、マズイワクチンだと知っていたら、打つことは躊躇されたに違いない

私は色んな科の色んな医師と接した経験から、コロナ禍前から感じていたのは、

医師を盲信してはいけない だった。あくまでもアドバイザーだと思っている。

 

5年前に、体から来る数々の不調で、心を壊しかけたことがある。

その時に、糖尿病専門医2人とメンタル専門医3人にかかる事になった。

(複数の不定愁訴が起き、主訴は「お腹が空かない」。やがて眠れなくなり、何科に行けば良いか迷って内科へ初診)

・ある糖尿病専門医は『私の問診から判断したら避けるべき新薬』を勧めた。

(処方薬の説明文を読んで、これは飲まない方が賢明 と判断して、結局は飲まなかった)

・ある糖尿病専門医は、やはり幾つかの新薬を勧めて来た。(丁重にお断りした)

 

にっちもさっちも行かなくなり内科主治医から大学病院メンタル科の紹介状を書いて貰い、3人の医師に出会う。

・最初の女医さんは抜群に優秀だったが、初診専門と後で分かった。とてもガックリ来た。

・その後の2人の医師は頼りにならなかった。まず、毎回の問診内容がトンチンカン。 

 患者が多すぎるから一々覚えていないにしても、カルテに私の背景くらい書いてないのかな? 

 毎回の質問が可笑しくて、心の中で私は苦笑していた。やがて回復を感じて来た時、自分から減薬

 を申し出たけど、言わなかったら医師からの提案はきっと無かったんじゃないかな? と思うくらい

 適当な問診の仕方だった。 

 

患者の訴えなど殆ど理解できない医師でも、職業として成り立つんだと感じた。

友人は医師の処方薬で急激にグッタリ(急性肝炎症状)それを訴えても直ぐには血液検査されず、酷い目に遭っている。 

そんな存在感のない医師や ?マークの医師に出会った経験が多いからこそ会得した、

私の数々の医療への不信

 

薬の類は飲まないに越した事はないけど、私の場合、そうもいかないのが辛い処。

新薬はなるべく避けた方が良さそうと肌で感じているし、患者側も調べるべき。

多くの人は、投薬された薬の良い面だけを理解して、負の作用を調べない。(私の夫は、ずっとそんな感じ♪)

専門医だから安心という盲信は危険じゃないかな? とずっと感じている。

こんな風に心の中で観察する患者は、医師には嫌な存在 と分かっているから、もちろんおくびにも出さない。

こんな私だから、時に良い医師に出会うと、ものすごく嬉しくなる。 (*^-^*)

 

           岡田正彦医学博士のホームページ                  

 

文体は時々、「です・ます調」→「だ・である調」に変えている。

岡田先生は、文献も提示して説明されているが、その文献記述部分は省略している。

気になる人は、ホームページで確かめる事をお勧めする

 

 

(2024.4.1)
Q&A 人間が有する本来の治癒力とは?

米国で、医師2,106人を対象に過剰医療に関する意識調査が行われ、医師4人に1人が

「自分が行った医療の30~45%が本当は必要がないものだった」と考えている事が分かった。

必要がなかったと考える理由として、

「あとで患者から訴えられないようにするため」あるいは「患者から強い希望があったから」 

という回答が多くなっていた。
では、必要がなかったとされた医療とは、一体どのような物だったのだろう?

様々な検査を定期的に行えば、病気の早期発見・早期治療が出来、健康増進に寄与出来るのでは

というアイデアが最初に提唱されたのは150年ほど前で、その後、1970~1980年代に入り

「定期的な健康診断を受けた人たち」と「受けなかった人たち」の 

健康寿命を比べる調査が、世界中で行われるようになった。
中でも信頼性が高かったのは、

6千人を超えるボランティアを同数の2群にわけ、9年間に渡り追跡した調査だった。 

 

亡くなった人の数が、寧ろ「健診群」の方で8.6%も多くなっていた

病気を早く発見し、早期に治療すれば、死亡率も下がり、元気に長生きできる筈、

という人々の期待に反する結果だった。
同じ目的で行われた調査は、他にも多数あったが、結果はどれも同じ。

しかし、何故か人々の関心を呼ぶ事はなく、しだいに忘れ去られて行った。

 

前述した論文発表から四半世紀も経った頃、国際疫学協会誌が、当時の論文の1つを見直し、

原文のまま、もう一度掲載する  前代未聞の処置を行った。 

専門誌によるこの決定を受け、

カナダ米国の2つの専門家会議は、それぞれ独立に

定期的な健康診断は中止すべき」との宣言文を公表するに至った。

「頭のテッペンから爪先まで舐めるように行う検査」はナンセンスであり、時に危険と断じた。

しかし、こんな話は、世間に全く伝わっていない

それどころか、日本では 「労働安全衛生法」という法律の下、

働く者は全て年1回以上の健診が義務づけられている

               このような法律を設けている国は、他にない
 

それはなぜなのか? そして、なぜ誰も真実を語ろうとしないのか? 

次週以降、その謎に迫る。


(2024.4.8)
Q&A 人間が有する治癒力とは: 過剰医療のエビデンス?

絶対に有効だと思われていた医療行為が、よく調べてみたら実は

「やっても、やらなくても同じだった」、あるいは「むしろ命を縮めてしまっていた

という研究データが 無数に存在する。  

今回は、過剰医療の存在を示す証拠を纏めてみた。

まず紹介するのは、心臓病治療のトピックスについて。

日本人の死亡原因の第2位が「心疾患」  その大部分を占めるのが「虚血性心疾患」(狭心症や心筋梗塞)

心臓は血液を全身に送るためのポンプとして働いていますが、心臓の筋肉にも酸素栄養が必要です。

心臓の表面にはその為の血管があり、冠(かんむり)に似ている事から「冠動脈(かんどうみゃく)」と

呼ばれています。

      

冠動脈が詰まって起こる病気が
虚血性心疾患で、この病気を治療するために

決定的に重要とされ、世界中で行われている方法 がある。

手首や足の付け根の血管から細いチュープ
(カテーテル)を入れ、エックス線テレビで確かめながら

冠動脈まで先端部を送り、詰まった場所を広げたり金属のリング(ステント)を留置したりする方法で、

経皮的冠動脈形成術(PCI)と呼ばれている。

2020年の統計によれば、国内で年間25万件ほどが実施されている。

2007年、PCIついて2287人を対象にした大規模なランダム化比較試験が行われ、結果が発表された。

「PCIを行った群」と「薬だけを使った群」を追跡したところ、その後の死亡率に統計学的な差がなく

それどころか、PCIを行ったほうで死亡率が僅かながら高いという、予想外の結果となった。

別の研究者グループもほぼ同様のデータを発表している。

このような結果になる理由は明らかで、上の顕微鏡写真は、私が研究に用いていた冠動脈の内側にある

内皮細胞だが、非常にデリケートで簡単に潰れてしまう。細胞分裂で再生はされるが、限度がある

つまり血管内に挿入された硬い異物(カテーテル)により内皮細胞は傷つきその寿命を縮めてしまう

 

PCIの治療法死亡率を下げる効果はない事は、すでに1990年代から指摘されていた

それにも拘らず、

殆どの心臓病専門医たちは、まるで気がつかなかったかのような態度を取り続けた

話題を変えて、次は薬の話

特に、慢性疾患で長期にわたり服用するものが気になるが、あらゆる医薬品を通じて歴史が最も古く、

また世界中で最も多くの人が服用しているのが血圧の薬。

厚生労働省の集計によれば、日本で血圧の薬を服用している人は1千万人を超えており

仮に全員が40歳以上だとすれば、2人に1人以上が服用している計算になる。

高血圧が原因で起こり易くなる病気の代表は、脳卒中

次の表は、現在、最も多く使われている2種類の薬について、海外で行われたランダム化比較試験の

結果を纏めたものだが、いずれも期待を裏切る結果となっている

新しい薬ほど血圧を下げる作用は強いが、半面、副作用も多く心臓病や腎臓病が増えたり、あるいは

血圧が下がり過ぎて転倒したり認知症が悪化したりしてしまうことが解っている。

   

表中、赤字で示した「総死亡」は原因を問わず死亡した人の総数を意味している。このような現象は、

血圧の薬に限らず非常に多くの医薬品で認められている。(詳細は文献8を)

心臓病治療や血圧の薬に対する研究の歴史から、2つの重要な問題点が浮かび上がって来る。

まず、最先端の医療技術が否定されるようなデータが続々と公表されている にもかかわらず、

医師たちがその事実を認めようとしないこと 

もうひとつは、過剰医療の背景には 常に薬の害が存在していること

 

(2024.4.15)
Q&A 人間が有する治癒力とは: クスリとは何なのか?

 

「なぜ日本人は薬が好きなのか?」

とは、週刊誌などの取材でしばしば問いかけられてきた質問だ。

以前、国会で同じ質問をした議員もいた。「これ」が大きな誤解であることの説明から始める。

次の2つのグラフは、経済協力開発機構(OECD)が2023年に発表したデータを元に、

「国民一人当たりの年間医療費と寿命を比べたもの(左図)」「一人当たりの年間薬剤費(右図)

日本に比べ、特に医療先進国を自認する米国は、

医療にかけるお金が格段に多く、逆に寿命は先進各国の中で最低となっている。

国により医療の仕組みが全く異なっていて、医療費の総額も薬剤費も厳密な計算ができないので、

データはあくまで参考ということ。



この2つのグラフから分かるのは、少なくとも薬に限らず医療にかけるお金が高額なのは万国共通で

ある事と、医療費も薬剤費も寿命と何ら関係せず、寧ろ寿命を縮めているかもしれないということ。

さて前回の記事で「血圧を下げる最新の薬を使っても死亡率は改善しない」というデータを紹介した。

本物の薬を服用した方で僅かに死亡件数が増えていたが、統計学的な有意差がなく、誤差範囲の違い

しかなかったというものだった。

(これらのデータには不正操作もあり著しく信頼性を欠くものだが、詳細は次回以降とする)

血液は、心臓が押し出す力だけで体の隅々まで流れていくことが出来ず、収縮と拡張を繰り返しながら

血管壁を伝わっていく「振動波」のエネルギーが必要だ。ところが年齢を重ねる内、血管のしなやかさ

の元になっているエラスチンという物質が減少し、また堅牢さの元になっているコラーゲンが劣化し、

役割を果たさなくなっていく。

すると、血液は心臓から遠く離れた臓器に届かなくなるが、腎臓の血管など要所に「血管壁の振動

を検知するセンサー」があり、血流の不足を知らせる信号を発する。これを受けて 心臓はがんばり、

血管は収縮して血流を回復しようとする反応が起きていく。庭の草花にホースで水やりをする時、先端

を指でつまむと水は遠くまで飛ぶようになるが、それと同じ理屈。結果的に血圧は上昇して行く。

血圧が上がるのは体が要求するからであり、薬で無理に下げるのは その自然の摂理に逆らう事になる。

そのため脳の血管が詰まったり、認知症が進行したりしてしまう。

加えて、どんな薬も必ず副作用がある。例えばARBという最新の薬は、服用した患者が胃や腸に炎症を

起こし、激しい下痢や体重減少を訴える事例が相次いだ。

薬を中止すると症状が回復することから、因果関係もあきらかだった。

つまり血圧の薬は「あちら立てれば、こちらが立たず」という宿命から逃れられない。このような現象

が多くの医薬品で認められることは、前回の記事で述べたとおり。

(もちろん有用な薬も多く、その違いについては次回以降とする)

副作用の多くは予測不能。ヒトの体内には薬が作用する可能性のある部位が無数に存在するため、

開発者の想定を超えた反応が幾らでも起こり得るからだ。 次の動画でそのメカニズムを示している。

5万年とも30万年ともいわれる悠久の時を経て、我々の祖先は地球環境の変化に対応しながら遺伝子を

育み、絶滅する事なく生き延びてきた。結果的に人間の体には老化に対する備え、あるいはウイルス等

外敵に遭遇した時の治癒力が出来上がっている。

一方、現代人が最初の医薬品を発明してから、まだ80年ほどしか経っておらず

知恵の至らなさから同じ失敗を繰り返している
 

 

(2024.4.22)
Q&A 人間が有する治癒力とは: 医師の思い?

過剰な医療を加速してきた理由は、いろいろあって複雑です。

今回は、その理由として考えられる背景を分析してみました。

≪背景:その1≫
医師たちが集まった飲み会での出来事です。

ある医師がポケットから薬のシートをいきなり取り出し、私に「飲んでみて!」と言うのです。

何かと聞いたところ、そのころ話題になっていたある新薬でした。

服用を続けていたら体調が良くなったような気がするから、という説明です。

しかし、その新薬については海外で多数の追跡調査が行われ、

「わずかながら副作用としてがんが増える」との指摘がなされ始めていた頃でした。

多くの医師は心底、最新の医療技術を信頼し、疑いを抱く事なく受け入れています

そこには金銭の授受もなく、誰に対しての忖度もありません


≪背景:その2≫

企業が新しく開発した薬や医療器材の製造承認を得るには「治験」が必須です

著しく手間のかかる治験は、通常、大学医学部附属の病院に依頼する事になり、

担当した診療科(講座、あるいは医局と呼ばれる)にはその手数料に加えて莫大な寄付金も入ります。

たとえば、メタボ健診の基準作りに携わった大学教授11人はとくに高額で、最高3億円を超えていた

と報じられました。


治験に限らず、有名医師たちが新製品についての講演会や研究発表を行うたび、

見返りとしての寄付金や講演料、旅費なども支払われます

いずれも大学が定めた規則に従ってお金が処理されていれば合法なのですが 当然、忖度も働く為

製品の欠点には目をつぶり、意図せず新製品のPRに加担することになります

大学病院で研鑽を積んだ若手医師たちは、やがて地域の病院に赴任し、あるいは

自分でクリニックを開設して、最新の製品を当然の如く使い続ける事になる


≪背景:その3≫
医師の多くは、基本的に「新薬最新の医療器材を真に優れたものと考えている」

のですが、最大の理由は、

それらを評価した医学論文の多くが「有効だと強調した物」になっているからです。

たとえば虚血性心疾患の治療法(経皮的冠動脈形成術;PCI)はランダム化比較試験
否定的な結論が出されている事を

前回の記事で紹介しました。

しかし、医師の目に止まる論文の大部分は、信頼性を欠く後ろ向き調査のデータでしかない

という共通点があります。 この傾向は世界共通です。

国内でも心臓の専門家がPCIの有効性を示すデータとして掲げるのは後ろ向き調査で得られた物です

 

なぜ後ろ向き調査の論文がそんなに目立つのかと言えば、費用と人手を必要とせず

コンピュータで計算するだけでできてしまう為、

論文が簡単に書けて圧倒的に数で勝るからです

 



≪背景:その4≫

深刻なのは、論文の多くが薬や医療機材の企業から資金援助を受けて行われる事

論文を発表する際、著者らがどこからお金を受け取ったかを必ず明記する事になっておりこれを

「利益相反の開示」と呼ぶことは、以前の記事で説明した。

しかし、だからといって、これが免罪符になるわけではない。

変形性股関節症や骨折などに対し、股関節を金属やセラミックでできた人工関節に置き換える治療法

あり、この手術を受けた人過去10年間2倍にも増えている とされている。
この手術法の効果を報じた68編の論文を調べ、

「良くなった」「かえって悪くなった」「どちらとも言えない」の3つに分けてまとめたところ、

良くなった」と結論した論文は、人工関節を製造している企業がスポンサーになっていた論文で、

2倍以上も多かったということで、意図的なデータ操作が行われていたのはあきらかだろう

母親が4歳の次女を薬で殺害したというニュースがあったが、そのとき使われたのは、

母親が服用していたオランザピンという統合失調症の薬。

この薬には5つの学術調査が行われていたが、製薬企業に不利となるデータが隠ぺいされ、都合の良い

データだけが公表されていた。

その副作用を知らされないまま服用した人たちに重度の肥満や糖尿病の発症が認められ、1千件を超す

訴訟が起こされるという騒動に発展した。  

米国の司法は、1700億円の賠償金の支払いを製薬企業に命ずる判決を下した。

この薬は 効果においても、昔から使われていた薬に比べ大差のない事が暴露されている

医師は勉強熱心であり、専門医の資格更新の為もあって、しばしば学術講演会などに

参加しているが、講師役を務める有名医師は製薬企業等から講演料を受け取っている

事が多く、話の内容にはバイアスがかかる

医師たちは製薬企業などの手の平で踊らされ、そこから逃れることができない

今回の内容は、当ホームページQ13で紹介した記事(2022年1月31日付)に準拠している。

当時の記事は、漫画家の小林よしのり氏が『ゴマニズム宣言SPECIALコロナ論5』(扶桑社、2022年)

で、刺激的な劇画として再現してくれました。
次回は、製薬企業によるデータ操作の手法と実態の核心に迫ります。