『眠られぬ夜のために①』四月三日: | 真田清秋のブログ

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 スイスの哲人、カール・ヒルティ著

 『箴言十六の三二⭐️。われわれは単純に自分の感情や気分のままに従ってはならない。感情や気分は、われわれが別に手をかけずとも、自ずから存在するもので、しかもわれわれの生活全体に影響を及ぼすものである。しかし、それはちょうど天候と同じく、われわれがこれを変えることはできなくとも、それに抵抗することはできる。こうすることによって、性格は次第に堅固さをまして、ついに感情はただ副次的なものとなり、生活の単調を破る変化として役立つだけになる。例えば、季節や天候の変化、または昼夜の交替と同じように。

 ⭐️「怒りを遅くする者は勇士にまさり、自分の心を治める者は城を攻め取る者にまさる。」

 とくに子供は、幼い頃から、感情に負けないで、むしろそれを支配するように、厳しく躾けられねばならない。子供の気分にわずかでも譲ってはいけないし、それを重大にとってもならない。そうでないと、今日やたらに見受けるように、役に立たない、不幸な人間が出来上がるのである。

 このようにすれば、ついには、イザヤ書第二五番、第六一番、および同胞教会讃美歌七三二番に述べられているような、一定の持続的な気分が生じてくる。

 

 われわれの内部の悪や凡俗は、われわれが強く善を欲するやいなや、一時あとに退くものである。だが、それは攻撃の手を後日のために控えるだけで、われわれが疲れ始めたり、内的成功を確信して最初の喜びに気を緩めたりすると、またすぐ攻撃してくる。そんな時、いつも悪は失地を挽回(ばんかい)しようと躍起になり、しかも実にしばしば成功するのである。』

 

 

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