台風10号から2週間。僕たちは明日で撤収です。
岩手県台風10号の災害から2週間が経った。
今日の読売新聞朝刊に記事が。
僕の活動、人生の記事はいいから、現場のこと、人手が足りていないからとにかくボランティアに来てくれ、ということを記事にして欲しいと言ったのだが、それは他の記事でやるからということでした。恐縮です。
珈琲の炊き出しを終えた後は、作業着姿に変身して泥出し作業を行いました。
災害現場各地で会った方々も。
岩泉町小川地区ではニーズが90件ほど上がっており、1日でもボランティアに入れたお宅が30件、完了が5件ほど。しかし、拾いきれていないニーズ、ボランティアの認知度が上がってくるにつれ依頼が増えることを考えると、200以上にもなるのでは無いかと思います。
しつこいですが、ボランティアさんが足りない!
岩泉町は雨続き。雨が降って続くと、作業がはかどらないのもそうですが、カビがとにかく酷くて、浸水した家では、壁、畳、床、床下などが白くなっています。
今日入った現場では一階では住めないので二階で生活しているとのことですが、奥さんは産まれたばかりの赤ん坊を抱っこしていて心配な顔をされています。
これからは健康被害も心配です。
その集落ではあちこちから、カンカンと、バールとトンカチで床板を剥がす音が聞こえてきます。
家主さんからの依頼では庭のドロカキ作業でしたが、床下の泥が15センチ程あって、床ツカの所まで埋まっていてちょっと心配(床ツカが腐ってしまう)ということを伝えて、周りのお家の床剥がし作業を一緒に見学させてもらいました。
すると奥さんのお父さんが大工仕事ができるということで、近いうちにやってもらわなきゃな、と。
(その後は泥は元どおりの所まで取り除き、乾かして、石灰を撒く。ツカ、根太、床板等は適した消毒液で綺麗にする)
というような、浸水した場合の対処法があるのですが、知らないお家がほとんどのようで、やり方はそれぞれです。
災害支援では、そのお家の生活再建(笑顔で暮らせるように)が役割だと思っているので、少しでもできることはやってあげたい。でも、状況を見て、あまり不安にさせ過ぎるのも返って精神的にキツくしてしまうので、とにかく現場で一軒一軒コミニュケーションを取って進めて行かなければなりません。
僕は実家が材木屋で、現場仕事は、やる方なのですが、災害支援で現場仕事をするのは久しぶりだったので、改めて現場の難しさを思い出しました。
とにかく、このカビが被災者に大きなダメージを与えています。
被災地に来ると色々なことを考えてしまう。
僕たちの災害支援は明日でおしまいです。
きっとこの町を出れば、何てこと無い日々の社会が待ってるんでしょうけど…