織田信長が日本人に与えた最大の贈物は、
比叡山焼き討ちや長島、越前の一行宗徒との対決や石山本願寺攻めに示されたような、
狂信の徒の皆殺しである。

このときをもって、日本人は宗教に免疫になったのである。
仏教であれなんであれ、日本では、宗教が政治にちょっかいを出すことの方が、不自然になってしまったからだ。
不思議にも、非宗教的とされている日本が、
他のどの宗教的なる国よりも、イエス・キリストの次の言葉を実践しているのである。
「カエサルのものはカエサルに、神のものは神に」
これも、四百年の昔に、大掃除をしてくれた信長のおかげである。

この四百年の間、政教分離の伝統を維持してきた国は、他には一国もない。
欧米諸国が現在に至るまで、この宗教問題に悩み苦しまされてきた実情を知れば、
われわれの持つ幸運の大きさに、日本人がまず驚嘆するであろう。

お互いに守備範囲を守って生きるぐらい、相手の存在理由の尊重につながるものはない。



最近、すっかり読書週間になっていまして。
なるほどなぁ、目からウロコ論理のメモ。
確かに、宗教が戦争を起こしたりしているものねえ…あちこちで。
そっか、日本がそうならなかったのは、信長さんに起因するのか。
そして、日本が戦争を始めたのも、天皇を神格化する宗教的思想が政治に介入したときだったんだな、と。