システム的に構築可能ということが分かったので、ビジネスパートナー探し、資金調達
を目的に、FVM主催のマンスリーマーケットでプレゼンテーションを実施することに。
プレゼンテーションの持ち時間はわずか20分。その中で、このビジネスプランに至った
経緯、ターゲット、ビジネスモデル、市場規模、収益見込みなどを伝え興味を持ってもら
わなければならない。実施日の10月16日まで準備時間は2ヶ月。
1.ビジネスモデルリサーチ
講師特化型ポータルサイト、研修コンテンツの購入、販売という仕組みがビジネスとし
て成り立つのかということを伝えるために、近しいビジネスモデル(ネット上のマーケット
プレイス、シェアリングサービスと売上規模をリサーチ。
すると、知っているものから知らないものまで、いくつも見つかった。(いずれも2016
年当時調べ)
今では、WEB上で当たり前になったマーケットプレイスのプラットフォームだが、当時
はそこまで無かったように思う。
<WEB上での行う個人間やり取り、売買>
・ピクスタ:WEB上のアマチュア写真売買
・メルカリ: WEB上のフリマ
・ヤフオク: WEB上のオークション
<ターゲットを明確にした専門性の高いポータルサイト>
・高校野球 ドットコム:高校野球情報サイト
・管理釣り場 ドットコム:釣り場の情報サイト
・インターエデュ ドットコム:受験情報サイト
・役者 ドットコム:演劇・映画支援サイト
・ケアマネドットコム:介護支援専門員を応援するサイト
・MedPeer:ドクター向け情報サイト
2.市場規模リサーチ
<研修実施先>
全国法人企業170万社のうち、OFF-JTの実施事業所72.0%
⇒毎年122.4万社が研修プログラムを必要としている
(参考:厚生労働省「2015年度能力開発基本調査」)
<講師数>
某SNSプロフィールに講師の記載がある数:155万人
(参考:2016年7月時点某SNS)
3.講師のリアルな意見
知り合いの講師複数人に協力を仰ぎ、ユーザーとなる講師に実際にニーズがあるのかを
確認した。
<ヒアリングした講師の困りごとやニーズ>
・コンテンツ開発が大変
プログラム、カリキュラム設定、リサーチに時間がかかり、研修テキスト作成にあたって
は、受講者のイメージが湧きやすくするために貼る無料画像を探すことですら、かなり時間
がかかっており工数削減、効率化を図りたいという思いを強く感じた。
・売上・収入を安定させたい
研修の実施には波がある。季節コンテンツもあるし、流行もある。
更に、同じコンテンツは、対象者の受講が完了すると、同じ企業で実施する機会は、余程の
大手でない限りそうない。
従って、定期的に発生する新入社員研修などは別として、それ以外のコンテンツは自社、
自身がいるエリアで一通り実施してしまうと終了ということになり、新たなコンテンツを開
発しない限り売上や収入につながっていかない。変動する収入をできるだけ安定させたい、
というニーズが確認できた。
・実施できるコンテンツの幅を広げたい
例えばビジネスマナーやキャリア系の研修から、もう一段幅を広げて階層別やテーマ別の
研修を実施できるようになりたいということが確認できた。理由は、売上・収入の問題と自
己の成長という観点から。
・情報収集・勉強の場が欲しい
地方に限ってのことにはなるが、新しい情報や知識習得のための情報収集・勉強の場が少
ないということ。わざわざ東京や大阪にまでいかなくても、手軽に最新の情報収集や講師同
士でブラッシュアップできる場が欲しいという声が挙がった。
・同じコンテンツを実施できるパートナーを増やしたい
研修が集中して、日程調整がつかない場合は断らざるを得ない状況。その際に、同じコン
テンツを同じレベルで実施してくれる人がいれば、お客様に迷惑もかからないし、売上・収
入機会を逃す事もないのに、、、という声が確認できた。
<研修コンテンツの出品・購入に関する意見>
・面白いと思う。まさに自分もこういうのを作りたいと思っていた。
・数時間のワークコンテンツより、そのまま実施できる一日コンテンツがありがたい
・実施する際の詳しいタイムテーブルが欲しい
・販売するならコンテンツはいくらなら出品する?⇒最低10万円
・購入するならいくらなら買う?⇒3万円ぐらいまでなら
・コンテンツは自分でつくってこそ、意味があるものだと思う
・自分は恐らく、出品も購入もしないと思う
肯定的、否定的意見様々であった。
同じ人であっても、購入時と出品時の金額が異なるのは人間心理か。
10万で購入しても、自由に加工が可能で、その後自分のコンテンツとして何度も活用でき
ることを考えれば、充分ペイできると思うが、いざ自分が購入すると考えてみると、確かに「10万かー」と迷うかもと思った。明確に実施が決まっている、提案先がある、年間で請け
負っていてコンテンツネタがなくなってきた、など実施が確実か、活用してみて良かったと
なる必要があるなと感じた。
4.プレゼンテ―ション当日
2016年10月16日。いよいよプレゼンテーション当日。
伝えたい内容を絞り切ったものの、事前に何度もプレ実施をしてみたが、一度も20分におさ
まらず、時間に不安を抱えながらの、実施。
研修やセミナー登壇は、それまでに何千時間も経験しているものの、相手を巻き込まず、
一方的に20分話続ける機会、そしてビジネスプラン発表という機会が初めてなこともあり、
異様な緊張感が自分を包む。
熱心に聞いてくれる数人を見つけ、その方々を中心にプレゼンテーションを実施。あっと
いう間の20分が終了。懸念していた時間不足については、本番の集中力か、無事最後まで話
しきる。
その後、金融機関やベンチャーキャピタルの方々と名刺交換を実施。
研修業界に詳しくない方がほとんどなので、ビジネスとして成り立つのか、毎月固定の有料
会員という仕組みを構築した方がいいのでは?という意見を多数頂く。
数社、後日アポの約束を行い終了。
【世の中に無いなら自ら作ろう STEP5】につづく。