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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、禅の言葉に
「柔軟心(にゅうなんしん)」
というものがあります。
これは、決まった形のない雲のような心のことで、
「物事に対する考え方が一つに固定されておらず、状況や相手に応じて自由自在に変わっていくこと」
を意味するのだそうです。
「そんな「雲の生き方」に倣って、人間も「柔軟心」を持って生きればいいのです。
「何があっても無理して逆らわず、流れに任せればいいんだ」と気楽になれます。
そうすることで、イヤなこと、ムカムカすること、クヨクヨすることに押しつぶされそうになる心が守られるのです。」
そう語るのは、曹洞宗徳雄山建功寺住職である枡野さんです。
彼は、その著書の中で、心を守るためのルールを4つ挙げています。
1つ目は、自分を全否定しないこと。
人は、何ごとも結果が出ないと心が折れてしまうものです。
たとえ結果が出なくても、あるいは結果が失敗だったとしても、それまでがんばってきたプロセスを忘れずに、自分を
「全否定」
しないことが大切です。
さらに、そのプロセスに目を向けることで
「ここまではうまくいっていた」
「ここで判断ミスをした」
という気づきを得ることができ、改善策も見つかります。
2つ目は、自分に「ある」ものに目を向けること。
人は、何かと自分にないものを求めます。
そして、自分の苦手なことばかりに目が向いて、
「苦手を克服しなければ……」
と無理に自分を追い込んでしまうと、自己肯定感が下がってしまいます。
そこで、自己評価は、
「減点法」
ではなく、
「加点法」
で行うようにするのがいい、というのです。
自分のプラスの能力に目を向けて、その能力を伸ばし、マイナス分をカバーするようにすれば、自己肯定感は高まる、というわけです。
3つめは、無理して強がらないこと。
失敗したときや辛いことがあったときには、
「落ち込んではいけない」
と自分の気持ちを押し殺さないことが重要だと言います。
大切なことは、
「落ち込まないこと」
ではなく、
「落ち込んでもなるべく立ち直ること」
だそうで、そのためには、悲しい時、苦しい時、うれしい時、その時々の感情と一つになって命を生き切り、次の瞬間には気持ちを切り替えて生きていくことが大切なのだとか。
4つ目は、何ごとにも「心を込める」こと。
例えば、
「口下手で、言いたいことの半分も伝わらない」
と悩んでいる方がいるのなら、そんなことで劣等感を持ったり、自分を嫌ったりしなくてもいいと言われます。
彼曰く、
「伝えたい気持ちがあれば、必ず伝わる」
とのこと。
「伝え上手」な人は決して口がうまくはありません。
「伝えたい思い」が強く、何事も心を込めることが大切である、と述べています。
以上を見てみると、彼は、それほど難しいことを言っているわけではないことがわかります。
言うならば、人が自分の心を守るためには、自分を否定したり、批判したり、非難したり、自分のできていないところばかりに目を向けて、
「自分自身の勇気くじきをしないこと」
が大切になってくるのです。
そして、自分のできているところに目を向け、ものごとの過程に注目し、自らの成長を実感するなど、
「自分自身を勇気づけること」
が必要になってくるのです。
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