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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、
「若手社員が定着せずに辞めてしまう」
「若年層の離職率が高い」
こんな悩みを抱える企業は、今も昔も多いものです。
以前は、
「職場の環境の悪さ」や
「過酷な労働」
が原因で辞めると言われていました。
しかし、今や日本企業の労働環境は急速に改善している、と言われています。
働き方改革関連法によって長時間労働の規制が強化され、パワーハラスメント防止法によって、理不尽なパワハラは減った、とされています。
しかし、それでも、若者は企業を去ります。
特に、大手企業での離職率が上がっているようなのです。
大手企業への入職者の早期離職率を見ると、2009年卒では、20.5%であったものが、2017年には26.5%にまで達しているのです。
では、労働環境が改善してきているのに、なぜ、若者は辞めてしまうのでしょうか。
さまざまな業種の大手企業の新入社員に対して行ったインタビューの結果では、
「余力がある」
「ゆるい、社会人ってこんなものなんですね」
「学生時代に近い」
といった声が多かったのだとか。
また、本来ならストレスの元になりやすかった上司との関係性も「叱られたことは一度もない」といった発言がほとんど全員から返ってきたと言います。
こうした環境を本人たちは、決してポジティブには捉えていないようで、
「持て余している」
というのが実情だというわけです。
つまり、現代の若者は、
「仕事がきつくて辞めていく」のではなく、
「仕事がゆるくて辞めていく」
のではないか、と結論づけているのです。
要は、
「このままでは別の会社や別の部署で通用しなくなるのではないか」
という不安がストレスになっている、というわけです。
仕事がきつくて辞めるのも、仕事がゆるくて辞めるのも、結局は、どちらを向いて仕事をしているのか、ということに尽きるではないでしょうか。
つまり、顧客のほうを向いて仕事ができているのか、ということです。
仕事とは、常に、誰かの利益になるために働くものであり、その誰かが顧客ということになります。
そして、その顧客に満足してもらえるようにするのが仕事と言えるわけですが、多くの仕事は、顧客ではなく会社や上司のほうを向いて仕事をしているものなのではないでしょうか。
売上重視の偏重や無駄な会議、そして、無駄な書類の作成などなど、仕事と言うにはお粗末な作業を毎日繰り返すばかりです。
そうして、顧客を満足させるという仕事の基本が抜け落ちています。
そんな無駄な作業が多ければ多いで、
「自分は何をしているのか」
と仕事が嫌になるでしょうし、少なければ少ないで、
「こんなことだけしていていいのだろうか」
と不安になることでしょう。
人は、他人に喜んでもらえたり、満足してもらえるとやりがいを感じるものです。
若者が離職するのは仕事がきついからかゆるいからかと考えるその前に、まずは今の仕事の内容そのものがやりがいを感じることのできるものかどうか、ということを見直すことが大切なのではないでしょうか。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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