正常性バイアスとは | 人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

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心理コンサルタントの白瀧です。

 

さて、異常な事態が起きているのにも関わらず、

 

大したことはない

 

と思い込んでしまう心理的現象を

 

正常性バイアス

 

と言います。

 

これは、災害時の逃げ遅れの要因として、しばしば焦点が当てられる現象です。

 

なぜ、このような「正常性バイアス」が起こってしまうのか、ある専門家は、その要因として

 

認知的不協和

 

を挙げています。

 

「認知的不協和」とは、自分の考えと事実が違うときに不快感を覚える状態のことで、人はこの状態になることを嫌う性質があります。

 

災害時での「認知的不協和」を簡単に言えば、普段は

 

「危険な目にあうのは嫌だ」

 

と考えているのに、現実には危険が迫っている状態で、この時、人間は危険を回避する行動を取ることもあれば、

 

「大丈夫だ」

「たいしたことはない」

 

と認識して行動を起こさないこともあります。

 

後者の場合が正常性バイアスの状態で、「認知的不協和」の不快感を低減させるために、こうした心理になると考えられている、ということです。

 

しかし、この説明では、なぜ人によって行動にばらつきがあるのか、その理由の説明にはなっていません。

 

人間は、自らの価値が危険に陥った時、問題を抱えることになります。

 

つまり、「正常性バイアス」とは、

 

こんなことで逃げ出すのは恥ずかしいことである

 

という認識が影響しているものと思われます。

 

要するに、

 

こんなことで逃げ出すことは、自分の価値を下げてしまう

 

と思い込んでしまうのです。

 

そのために、恥だと思わない人は逃げ出し、恥だと思う人は逃げ遅れるのです。

 

また、普段から自分のことにしか関心のない人は、パニックに陥ってしまうのです。

 

従って、正常性バイアスが働き、逃げようとしない人には、その行為が決して価値を下げるものではない、ということをわかってもらうようなルール作りが求められるでしょう。

 

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

 

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