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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、
「親ガチャ」
なる言葉が一時流行りました。
これは、子どもがどんな親のもとに生まれるのかは運任せであり、家庭環境によって人生を左右されることを、スマホゲームの「ガチャ」にたとえた言葉ですが、この「親ガチャ」を調べた調査があります。
その調査とは、全国2万人(20~69歳の男女)を対象にして行われたもので、親から尊重されず暴力や暴言を受けたり、親と別離・死別したりする
「逆境体験」
を18歳までに多く経験すると将来どういった影響が出るのか、というものです。
このような子ども期の逆境体験は英語の略語から「ACE(エース:Adverse Childhood Experiences)」と呼ばれています。
調査では、18歳までに、
親から殴られた
家族から大切に思われていないと感じていた
親が別居や離婚をした
母が暴力を受けていた
家族がアルコールの問題を抱えていた
などACEとなる10項目が質問されました。
調査の結果、心身の病気や経済的な苦境、人間関係上の困難さといった人生のあらゆるリスクが高まることが明らかになった、ということなのです。
一般的に、貧困の家庭で育つと貧困になりやすいとか、虐待を受けて育つと自身も虐待をするようになりやすい、といった傾向が見られることは今までにも知られていましたが、負の家庭環境は、子どもの発育にとって、やはり負の影響を与えるようです。
では、ACEはなぜこれほどの影響を及ぼすのでしょうか。
医学分野の最新研究では、慢性的なストレスにさらされることでホルモン分泌の異常や脳の萎縮、DNAの働きの阻害が起きることなどが分かってきた、と言われています。
アドラー心理学的に言えば、このようなACEを体験してきた子どもは
「無視された子ども」
と言われ、甘やかされた子どもと同様、さまざまな問題を抱えることになります。
彼らは、幼い頃のACEのゆえに、自分の持っている能力を信じることができません。
そのために、自分自身に対して低い自己評価を抱くようになってしまいます。
そうして、自らの人生の課題に立ち向かう勇気が失われ、さまざまな方法によって課題から逃れようとするのです。
その結果、問題を抱えたり、あらゆる形の神経症になったり、犯罪を犯したり、心身に異常をきたしたりしてしまいます。
それゆえ、このようなACEに基づく負の連鎖を断ち切るためには、幼い頃に自分は自分自身に対してどのような認識を持つに至ったか、そのことに気づく必要があるのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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