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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、極めて病理的なケース、つまり精神障害では、非常に高尚な目標が見つかる場合が多い、とアドラーは言います。
例えば、統合失調症の場合であれば、イエス・キリストになりたい、という願望が多く見受けられます。
また、双極性障害の場合でも、そう状態のときは、人類の救世主になることを望み、うつ状態の時は、自分は世界で一番の悪であるという考えに苦しみます。
あるいは、妄想症の場合ならば、注目の中心に立つことを追求するだけでなく、実際に注目を集めていると信じ込みます。
このように、優越という目標が高く押し上げられて固定されるのは、人が他者への関心を失い、自分の理性や理解力への関心も失った場合だけだ、とアドラーは述べています。
さらに言えば、目標が高いせいで大きな困難に直面するために、共通の感覚(コモンセンス)が役に立たなくなり、問題が解決できなくなるのです。
なぜなら、個人の優越という目標があると、現実へのアプローチが妨げられるからです。
行動の実際の可能性や、魅力的にすら見える可能性が現実によって示されれば示されるほど、人生に適応していない人は、現実を避けようと努力します。
避けることで、優越の感覚も強まるからです。
こうして進む人生のラインの先に待っているのは、当然、病院で完全に孤立して過ごす、という結末である、とアドラーは締めくくっています。
【参考文献】
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