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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、人は、生まれて四、五年で、生まれつきの能力をごく初期に受けた印象に適応させて、自分の原型を形づくり、その後変わることのないライフスタイル(人生の目標に対する一貫した動きのこと)の基礎を築きます。
これがさらに公式化したライフスタイルへと育ち、人生の三つの課題に対する答えを決定づけるようになります。
子どものライフスタイルができる前のごく初期の時期には、母親が精神的に健康であることが欠かせない、とアドラーは言います。
つまり、子どものライフスタイルができるころには、母親の精神構造、そして、人生を広くとらえる目がとても重要になるのです。
母親は、子どもの行動に、最初の重要な変化、人間だけに見られる変化をもたらします。
母親の影響を受けて、子どもは願望や身体器官の衝動を初めて抑えるようになります。
望むものを求める時に、ゆっくり進めたり回り道をしたりするようになるのです。
あらゆる努力の目標は、人生の困難を克服して優越を獲得することですが、この目標は、ほとんど無力であるという感覚から始まる子ども時代の刺激にもなります。
暖かく親身な母親は、子どもにとって目標を見守ってくれる存在であり、具体的な姿形をもった目標そのものですらあるのです。
しかし、母親がずっとこうした目標でいることはできません。
母親がすべきことは、自分の努力で成功する自由や機会を子どもに与えることであり、その結果、子どもがライフスタイルを確立し、だんだんと役に立ちながら優越を追求できるようにすることなのです。
この時、子どもがもっと広い環境に関心を持つようにしなければならない、とアドラーは指摘します。
この二つの役割を母親が果たしている限り、つまり、子どもに自主性を与え、家庭や世界という周囲の状況について、スタートとなる真の理解を授けている限り、共同体感覚(共同体に対する所属感、共感、信頼感、貢献感を総称して言うもの)、自立心、勇気が育てられることになるでしょう。
そして、こども本人も、他者と仲間や友人になり、よく働き、本当の愛を実行することに目標を見つけていくことでしょう。
こうして人生を始めれば、絶えることのない優越への思いが共同体感覚と結びついて、人生のプラスの側における楽観的で勇気のある活動につながる、とアドラーは締めくくっています。
【参考文献】
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