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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
この女性は、二十五年ほど前に、別の男性と一緒に夫を裏切ったことを思い出し、夫に打ち明けました。
これを、四半世紀も経ってから明らかになった壮大な真実の話だなどと単純に考えてはいけない、とアドラーは述べます。
真実は、しばしば、攻撃の恐ろしい武器になり得るのです。
真実を使えば、嘘をつくことも、さらには人を殺すことも可能なのです。
例えば、極めて洞察力に優れたニーチェは、罪悪感をまったく好ましくないものとして描写しています。
実際、大半の神経症では、人生のマイナスの側にとどまる手段として罪悪コンプレックスが使われているのです。
これは、嘘をついたことでコンプレックスを抱える子どもによく見られます。
罪悪コンプレックスを持てば、子どもは、周囲に貢献しない存在のままでいられるのです。
そして、嘘をついたとひどく苦しんでいれば、正直だと感心してもらえるわけです。
ここで、アドラーは、うつ病の治療について、話を戻しています。
うつ病では、特に間接的な手法が役に立つ、と述べています。
患者と共感する関係になったら、二つの段階に分けて行動を変えていけるように提案するのです。
第一段階の提案は、
「気分の良くなることだけしてください」
というものです。
患者は、大抵、
「気分のよくなることなんてありません」
と答えるので、その時には、
「それでは、せめて、気分の悪くなることはしないでください」
と伝えるのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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