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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
神経症患者の治療では、いつもできるだけシンプルで直接的な手法を用いる、とアドラーは述べています。
ただし、今回のケースで、
「あなたは支配的な女性で、病気を使って支配しようとしています」
と言っても意味はない、とも述べています。
これでは、ただ女性の気分を害するだけになってしまうからです。
まず必要なことは信頼を得ることであり、できるだけ味方になることが求められるのです。
また、アドラーは、どんな神経症患者でも、部分的には正しいところがある、と言っています。
今回の場合、もし彼女が年をとったことで価値が奪われた(私たちの現在の文化では、実際に女性はそのように扱われます)と感じていなければ、こんな誤った方法で自分の威信にしがみつくことはなかったでしょう。
しかし、自分が何をしているのか、真実に目を向けさせるには、少しずつ歩を進めるしかなかったのです。
同時期に、彼女には、罪悪コンプレックスも生じていました。
これは、こうした状況では、よく見られる症状なのです。
彼女は、二十五年ほど前に、別の男性と一緒に夫を裏切ったことを思い出したのです。
このことは、人生においてとっくの昔に意味のない出来事になっていたにも関わらず、彼女は、いきなりそのことを夫に打ち明け、自分を責めるようになったのです。
明らかにこれは、従順でなくなった夫に対する攻撃であり、打ち明けることによって自分を責めることで夫を傷つけたのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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