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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
今回のケースでは、この女性の愛という新しい課題に対する態度は、彼女が過去にも見せた曖昧なためらいの態度と同じであることがわかります。
その理由はいくつかあります。
女性は、姉ほど魅力的ではなかったですし、初恋をからかわれもしました。
彼女のように競争意識が強く、優越を目標にする女性は、結婚で勇気や自信を失う危険に常にさらされているのです。
つまり、結婚は、優越感を脅かすものだと感じていることが多いのです。
姉が幸せな結婚をしていることで恐れは増し、両親が不仲で母親の立場が弱いことも彼女の恐怖心を育てました。
愛と結婚に対するためらいの態度は、この女性とアドラーが素直な会話を交わす中で明らかになっていきました。
彼女は、次のように語ったのです。
「結婚して二週間もしたら、相手はきっと私から離れていくわ。」
根深い劣等感があって結婚から逃げているのではないか、とアドラーがやんわり伝えると、彼女は先ほどの自分の発言を取り消そうとしました。
しかし、たとえ冗談であっても、すぐ離れていくという考えが浮かぶということ自体、彼女が劣等感でいっぱいであることを示していたのです。
彼女は、好きになった相手からキスをされそうになったときでさえ、その腕から逃れました。
こうして愛と結婚の課題から距離を置き、優越という神経症的な目標のために、すべてを犠牲にしていたのです。
「もし彼が既婚者でなかったなら、結婚していたのに」
というのが、人生のこの課題に対する彼女の答えだったのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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