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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、今回は、二十七歳の女性のケースです。
その女性は、五年間苦しんだ後、アドラーのもとを訪ねてきました。
彼女は、アドラーに対して、次のように言いました。
「私は、何人もの医者にかかってきたので、先生が最後の希望なのです。」
それに対して、アドラーは、次のように答えました。
「そんなことはない。最後ではないですよ。もしかしたら最後から二番目になるかもしれません。あなたを助けられる人はほかにもいます。」
このような彼女の言葉は、アドラーに対する挑戦でした。
治せないだろうという挑戦的な態度を示し、逆に治療の義務を感じさせようとしたのでした。
これは、他人に責任を押しつけたがるタイプの患者で、甘やかされた子どもが育つとよくこうなるのです。
そこで、アドラーは、この女性は、子ども時代、うまく誰かに自分の世話をさせていたと仮定しました。
それは、多分母親だったはずであるが、この印象を裏付けるには、まだいくつかの情報が必要である、とアドラーは考えました。
ここで、アドラーは、このケースのように挑戦に乗らないことが重要である、と述べています。
患者は、目の前の医師が「最後の希望」だと考えて気を張り詰めているかもしれません。
しかし、そんな評価を受け入れる必要はありません。
もし受け入れれば、患者がひどく失望したり、あるいは自殺したりする可能性が出てきてしまう、というわけです。
この女性は、第二子でした。
姉のほうが美しく、頭が良くて人気がありました。
そのため、女性の人生は、ライバルである姉を追い抜こうとずっと走り続けるような人生でした。
その時、姉は、結婚して幸せに暮らしていたのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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