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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、アドラーによれば、人のライフスタイル(人生の目標に対する一貫した動きのこと)は、生まれてから四、五年で形作られる、ということです。
この間に、自我は完全に育ち、人生に対する態度が固定される、というわけです。
現代アドラー心理学によれば、この時期はもう少し遅く、十歳前後だとされています。
それ以降は、人生の課題に対する答えは、課題そのものに含まれる真実ではなく、その人の「スタイル」と呼ばれる無意識の態度によって、課題への答えが決定されるのです。
このように考えると、例えば、中心に立ちたがる、過度に重荷を背負いたがる、強制や制限を嫌がるなどのある種の適応の失敗が、生涯ずっと続くという事実の意味が説明されます。
以後は、四十歳の男性のケースです。
その男性は仕事で成功していたのですが、高いビルに上ると窓から飛び降りたくてたまらなくなる、と訴えてアドラーのもとを訪れました。
いつも何もかもが怖いと言いました。
男性は、六人きょうだいの末っ子で、母親にひどく甘やかされて育ちました。
このケースは、極端な重荷を背負って危険な状態にあると思われたがっていることを表しています。
高いビルに行くことを避けられない男性は、そこに危うい状況にいたい願望を重ねて、飛び降りへの衝動を生むことで危険と繋がっていようとしていたのです。
このケースや、先の二つのケースでは、過度な重荷を背負いたい、という動機に関しては、優越性の目標は似たものだと言えます。
しかし、今回の男性の症状は、さらにその先を行っていました。
男性は、窓から飛び降りたい、という衝動を持っていました。
けれど、男性は、その衝動を抑え、生き続けていたのです。
つまり、彼は、自分を超えていたのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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