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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
少年の状況から、この少年は、いかにも決断ができない人物であること、そして、社会、仕事、愛という三つの人生の課題に対して自信を失っていることがわかりました。
これら三つのどの課題に対しても、答えを出すことを避けているか、先延ばしにしていました。
少年は、さまざまな原因のせいにすることで、自分に足りないところがあるという感覚をごまかし、自分には価値があると思い込むことによって自分を安心させていたのです。
しかし、注目すべきは、少年が、困難を抱えながらも前に進んだ点です。
勉強はできたし、山登りもしていました。
ちなみに、山登りというのは、人生の重荷を非常に強く感じている人が、簡単に優越感を得るためによく使う手段です。
優越感という有利な視点から人生の困難を強調させて眺めることは、困難を克服できていないにも関わらず克服したと大口をたたくことと同じようなことなのです。
この少年は、自分の劣等感を意識することから逃れるために、自分の弱さを、生まれつきの問題、マスターベーション、そして何よりも遺伝による欠点のせいにしていたのです。
教育、または心理学の理論や実践において、遺伝説を重視してはいけない、とアドラーは述べます。
生まれつきよほどの障害があるケースを除き、誰もが何でも必要なことができると考えるのがいい、と述べています。
もちろん、遺伝というもともとの違いを否定するわけではありません。
常に、重要なことは、既にあるものをいかに使うか、という問題なのです。
このような使用の問題を考えれば、教育がどれほど重要であるかがわかります。
正しい教育とは、遺伝によってできることやできないことがある個人を成長させていく方法のことです。
できないことが勇気とトレーニングによって埋め合わされて、素晴らしい能力になることもある、とアドラーは強調しています。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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