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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、私たち人間は、仕事、勉学、スポーツなどにおいて、現状よりも高い目標の達成を目指し、日々努力をします。
しかし、その途中で思った通りにうまくいかずに、目標と現実の差である「期待外れ」が生じると、やる気を失い、挫折感を味わうことになります。
その一方で、期待外れが生じても、努力をし続け、それを乗り越えていく人たちもいます。
この違いは、何から生じるのでしょうか。
脳の観点から言えば、人の意欲(やる気)には、ドーパミン神経細胞が重要になってきます。
そして、従来の研究によって、ドーパミン細胞の活動は、思ったよりもうまくいくと増える(ドーパミン放出量も増える)一方、期待外れが生じると減る(ドーパミン放出量も減る)ことが知られていました。
しかしこの活動では、期待外れを乗り越える能力は説明できません。
そこで、ラットを使い、次のような実験が行われました。
その実験では、得られるかどうかが不確実である確率的な報酬(甘い水)を、ラットが能動的に求め続けるように訓練したのです。
その結果、ラットは、たまたまその報酬が得られずに「期待外れ」が生じても、その後に次の報酬獲得に向けて行動を切り替えることができました。
その行動の最中のラットの脳を調べてみると、期待外れが生じた直後に活動するドーパミン細胞があることが発見されました。
そして、そのドーパミン細胞の投射先である『線条体(側坐核)』という脳の部位で、期待外れが生じた直後にドーパミン量が増加することも見出されました。
さらに、期待外れが生じる瞬間に、その側坐核へのドーパミン神経回路の活動を人工的に刺激すると、期待外れを乗り越える行動を駆動することができたのです。
以上のことから、期待外れが生じても、その困難を乗り越えていくためには、ドーパミンが関係していることがわかったのです。
しかし、そのためには、ラットが訓練されたと同じように、期待外れが生じても、そのことによってものごとを投げ出すことなく、努力をし続け、その困難を乗り越えることを繰り返していく必要があるのです。
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