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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、「窃盗症」なる精神障害があります。
これは、犯罪であり逮捕されるなどの結果を知りながら、欲求を抑え切れずに万引きを繰り返してしまう、というものです。
彼(女)らは、悪い結果になるとわかっているにも関わらず、一時の充足感を味わうために、万引きを繰り返すことになります。
では、この時、彼(女)らの脳の中では、何が起こっているのでしょうか。
それを調べた実験があります。
研究グループは、窃盗症患者11人と健常者27人の協力を得て、次のような実験をしました。
それは、スーパーマーケットの店内風景、陳列された食品と文房具、全く無関係の屋外、それぞれの写真や動画を示し、視線の注視などの特徴や瞬き、瞳孔の変化、脳の活動を測定し、結果の組み合わせのパターンを比較する、というものでした。
その結果、患者は、人がいない店内の風景の写真や動画を見た時に、視線や脳活動のパターンが他とは大きく異なることがわかりました。
しかし、陳列商品や、他に人がいる店内風景だと、反応は健常者とあまり変わらなかったのです。
このことから研究グループは、窃盗症の患者が、商品を盗む状況と関連する視覚の刺激を手がかりとして誤って学習し、健常者とは異なって知覚していると判断しました。
これは、飲酒時に居酒屋や自宅の食卓などの場所を関連付けて不適切な学習をしてしまう結果、そうした環境が引き金となって強い欲求が起きるアルコール依存症と似た構造であることがわかりました。
(以上、『ナショナルジオグラフィックニュース』より抜粋。)
それでは、彼(女)らは、なぜ誤った学習をしてしまうのでしょうか。
アドラー心理学に言えば、それは、欺瞞のためです。
つまり、彼(女)らは、人生の課題から逃れるために、「窃盗症」という症状を利用している、ということになります。
なぜなら、
「この症状さえなければ、私は、人生の課題に立ち向かうことができるのに」
という可能性の中で生きることができるからです。
それだけ、彼(女)らは、生きる勇気を失っているのです。
彼(女)らに必要なのは、治療と効果的な勇気づけなのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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