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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前々回までに、「親への質問」と題し、子どもの現状を明らかにするためのアドラー心理学に基づく親に対する15の質問を見てきました。
そこで、今回からは、これらの質問を踏まえながら、具体的な症例について見ていきたいと思います。
この症例に関しては、自分自身の子どもの頃と比較しながら、ご自身の現在における状況を鑑みて、何かの参考にしていただければと思います。
それでは、まず十五歳の少年のケースについて見ていくことにしましょう。
その少年は、適度に安楽な生活をするために一生懸命に働いてきた両親の一人っ子でした。
両親は、少年の体の健康に必要であれば、どんなものでも手に入れることができるように心がけてきました。
幼い頃、少年は、健康で幸せでした。
母親は、人はいいのですが、ちょっとしたことで泣き出すような人でした。
この時、アドラーは父親に会ってはいませんでしたが、母親によれば、家族を愛し、大変な自信家で、正直な上に、精力的な人だということでした。
少年が幼くて言うことを聞かなかった時、父親は、
「あいつの意志を踏みにじることができないなんて、お断りだ」
と考えていたそうです。
この場合、父親の言う「踏みにじる」とは、ろくにものごとを教えることをしないにも関わらず、何か悪いことをした時には、いつも鞭打つことで範を示す、ということでした。
現在的に考えれば虐待とも言えますが、アドラーの生きていた当時では、当たり前のように行われていたことだったと考えられます。
幼年時代に、早くも少年は反抗的な態度を示すようになりました。
それは、一家の主になりたいという欲求をあらわにしていました。
このような欲求は、しばしば、甘やかされた一人っ子に見ることができます。
早くから従順でないという傾向を顕著に表し、父親にたたかれると感じない限り従うことを拒否する、という習慣を身につけました。
この続きは次回に書きます。
【参考文献】
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