ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
前回の記事では、人は、新しい状況に入ると、隠された性格特性を表に現わすようになる、ということを書きました。
子どもの場合は、家庭から学校へと移る時や家庭の事情が突然変わるような時、隠されていた性格特性が最もよく姿を現すようになるでしょう。
そのような時に、子どもの性格の限界が最も明瞭に現れることになるのです。
例えば、ここにある養子の子どもがいたとします。
その子どもは、矯正困難で、かんしゃくを起こし、次に何をするか誰も予想がつきませんでした。
その子どもと会話をした時、その子どもは理解できるようには話しませんでした。
話すことと言えば、こちらの質問とは関係のないことばかりでした。
このような状況の全体を観察した結果、次のような結論に達しました。
「この子どもは、里親の家に数カ月いて、里親に対して敵対的な態度を取ってきた。その結果、そこにいるのが嫌なのだ」、と。
状況から引き出された結論はこれだけであり、このことを里親に話すと、里親は首を振り、
「子どもにはよくした、これまでのこの子どもの人生で一度もなかったほどよくした」
と答えました。
しかし、この里親の言葉は、その状況を表すのに決定的な意味合いを持つものではありません。
親たちが次のように言うのをよく耳にします。
「子どもにはできることは何でもした。やさしくもしたし、厳しくもした。しかし、何も役に立たなかった」、と。
やさしいということは、それだけでは決して十分なことではありません。
やさしければ好意的に反応する子どもたちがいます。
しかし、そうすることで、子どもたちを変えた、と思ってはいけないのです。
子どもたちは、やさしくされることによって、しばらくの間は、好ましい状況にいると考えていますが、根本的には何も変わってはいないのです。
やさしくするのをやめれば、すぐに元の状態に戻ってしまうのです。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
心理学教育の必要性と『気づきの思考法』を広める活動をしています。
↓ご協力のほど、よろしくお願いします。
にほんブログ村
人気ブログランキングへ
自分を変えたい、今の人生を変えたいと思う方は、
幸せになるための気づきの思考法テキスト
「気づきの思考法養成講座ー総論ー」を読んでください。
→コチラ をクリックしてください。