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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、前回の記事の続きです。
私たちの精神的な生活について注目すべき点は、私たちの視点がどの方向をとるかを決めるのであって、事実それ自体が決めるのではない、ということです。
即ち、事実と私たちの行動との間に何らかの因果関係があるわけではないのです。
この事情はことのほか重要です。
なぜなら、私たちの視点に基づいて、すべての私たちの行動は規制され、パーソナリティが形作られるからです。
つまり、主観的な考えが人間の行動に影響を及ぼすのです。
このことの典型的な例を、カエサルのエジプト上陸に見ることができます。
カエサルは上陸したときに跳躍しました。
しかし、つまずいて大地の上に倒れこんでしまったのです。
これを見たローマの兵士たちは、このことを不吉な前兆と見なしました。
彼らには勇気がありましたが、もしこのとき、カエサルが機転を利かし、両手を差し出して、
「アフリカよ。あなたは私のものです」
と言わなかったとしたら、踵を返して、そのまま戻っていってしまったことでしょう。
このことから現実の構造そのものが因果的であるとは言えない、ということ、そして、現実は一貫したパーソナリティによって形作られ決定される、ということがわかります。
同じことは、群集心理とコモンセンスとの関係においても当てはまります。
群集心理が有利な状況において、コモンセンスに影響力を持つようになるとしても、状況が原因となって、群集心理がコモンセンスを因果的に規制するのではないのです。
この場合、どちらも自発的な見方を表わしています。
通常、コモンセンスは、群集心理の誤った見方が試され、放棄されて初めて現れることになります。
この続きは、次回に書きます。
【参考文献】
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