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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、先日、
新潟市西蒲区で、刃物を持った男に警官が発砲し、
銃弾が男の胸に当たり、
男が死亡するという事件が起きました。
この種の事件が起きると必ず、
発砲した警官の行動は、適切な判断だったのかどうか、
ということが問題にされます。
果たして、今回の警官の行動は、
適切な判断であり、
そこに『正義』はあったのでしょうか?
『これからの「正義」の話をしよう』とは、
ハーバード大学教授マイケル・サンデル氏の著書ですが、
では、私たちの言う『正義』とは一体どういうものでしょう?
倫理観、道徳意識、悪を許さない感情……。
水谷豊さん主演のドラマ『相棒』の中で、
岸部一徳さん扮する警察庁官房室長が、
「この世に、絶対的な正義なんてあると思ってんの」
というセリフをよく口にしていましたが、
確かに、『正義』というものを、
絶対的な尺度で定義しようとすれば難しいかもしれません。
正義の定義は、
時代や文化、人々の価値観によっても変わってきます。
しかし、
私たちがものごとに正義を求めることは、
通文化的、
つまり、あらゆる文化を通じて共通している感情だと言えます。
以前にも書いたことがありますが、
人の倫理観や道徳意識は、
人間に生まれながらに備わっている機能ですが、
それが何に対して働くかは、
時代背景や文化によって変わってきます。
かつては、権力こそが正義だという時代もありました。
倫理の問題を考えるのによく用いられるのが、
鉄道を使った質問で、次のようなものです。
ここに二本の線路があるとします。
一方の線路では5人の作業員が作業しており、
もう一方の線路では1人の作業員が作業しています。
そこに列車が猛スピードで近づいてきました。
このまま行けば5人の作業員が列車に轢かれてしまいます。
作業をしている手前にはポイントがあり、
切り替えれば列車を作業員が1人の線路に引きこむことができます。
列車の運転手は作業員に気づいていません。
また、作業員も列車が近づいてきているのがわかりません。
あなたは、たまたまポイントの近くに立っています。
ポイントを切り替えて被害者を少なくするべきなのか、
それともこのままにしておくべきなのか。
果たしてこの場合、
どのような行動を取るのが『正義』なのでしょうか?
この続きは、次回に書きたいと思います。
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