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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、私たちが幸福になるためには、人の本質を理解する必要があります。
そして、この人の本質を理解する上で、重要な要素の一つに目的論という考え方があります。
「人の行動には、必ず目的がある」という、アドラー心理学の目的論については、このブログでも何度も書いてきました。
しかし、この目的論という考え方は、一見すると、あるいは理解しづらいことかもしれません。
そこで、この目的論を他の言葉で説明するとしたら、それは、現在の行動を続けることによってある結果を引き寄せている、というような言い方ができるかもしれません。
なぜなら、人間の行動の目的とは、簡単に言えば、その行動を続けることによってある状態を作り出す、ということであり、それは言い換えるならば、ある状態を引き寄せるために現在の行動をしている、とも言えるからです。
つまり、人は常に、ある結果を引き寄せるための行動を取っている、ということであり、それを行動面から言えば、人の行動には、常に、ある結果を達成するための目的がある、ということになるのです。
そして、ある結果を引き寄せるために、つまり、この行動の目的を達成するために、思考や感情を利用しているのです。
もちろん、これらはすべて無意識のうちに行われていることです。
例えば、いつも人からジロジロ見られて嫌な思いをしている、という人がいるとします。
このような方は、大抵、人がたくさんいる場所に行くのを非常に嫌がり、避けるようになります。
しかし、どうしてもそのような場所に行かなければならないような場合には、とても不安な気持ちになり、
極端におどおどした態度をとったり、
ためらいがちに行きつ戻りつしたり、
あるいは、キョロキョロと周囲の人たちの顔色を窺っていたり、など、
とても挙動不審な態度を取ってしまいます。
そうして、その行動を客観的な立場から見てみると、それはまるで、
「みなさん、どうか私の不審な行動を見てください」
とでも言っているように見えてしまうのです。
そのために、周囲の人たちは、見るとはなしに見てしまうわけです。
そして、そのことが、結果として、ジロジロ見られているという体験につながるわけです。
このような方は、不安という感情を利用して挙動不審な行動をとることによって、周囲の人たちからジロジロ見られるという結果を引き寄せているのです。
つまり言い換えれば、周囲の人たちからジロジロ見られるという結果を引き寄せる目的のために、挙動不審な行動を知らず知らずのうちに取ってしまっているわけです。
そうして、自分の周囲の人たちに対する不安感をさらに高め、人ごみを避けるという行動を強化していくのです。
このように、人の行動は、その行動を続けることによってある状態を引き寄せるという目的を持っています。
従って、現在の行動の目的を知ることができれば、自分が一体どんな未来を引き寄せようとしているのかが理解できるのです。
それゆえ、目的論を含む人間の本質を理解することは、幸福な人生を歩むための第一歩となるわけです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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