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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、以前に、TBS系列で、人間の脳の働きをフィーチャーした番組が放送されていました。
その中で、CMに関する脳の反応を調べる実験が紹介されていました。
実験では、男性と女性各3名ずつの被験者に何本かのCMを見せ、「どれが印象に残ったか」というような質問をするというものでした。
そして、そのときの脳の活動を調べたのです。
その結果、被験者が印象に残ったと言ったCMと、脳が明らかに反応したCMに違いがありました。
男性の被験者では、印象に残ったとしたCMは人によりさまざまでしたが、脳に反応があったのは皆同じで、女性の下着のCMでした。
女性モデルが下着を身につけてでてきたシーンでは、脳が大いに反応していました。
一方、女性の被験者では、これも印象に残ったとしたCMは人によりさまざまでしたが、脳に反応があったのは皆同じで、スポーツジムか何かのCM。
男性の引き締まった上半身が映し出されたときには、女性被験者の脳が大いに反応しました。
つまり、男性も女性も印象に残ったと言ったCMと脳が反応したCMが違っていたのです。
そのことを指摘された各被験者たちは、男性も女性も、
「まあ、人間の本能ですから」
とか、
「誰でも反応するでしょう」
というようなことをしきりに述べていました。
最近では、脳の活動をモニタリングし、人はどのようなものに実際に反応しているのかということを調べて、マーケティングなどに利用していると聞きます。
即ち、実際の脳の本質を調べるということです。
しかし、残念ながら、それが脳の本質、つまりは人間の本質ではありません。
私たち人間の持つ本質とは、その逆。
要するに、私たちはなぜ、無意識的にしろ意識的にしろ、ごまかす必要性に駆られるのか、ということです。
なぜ、被験者たちは、実際に反応したCMを印象が残ったと言わなかったのか。
なぜ、私たちは、反応したことをそのまま表現することに戸惑いを感じるのか。
なぜ、私たちは、言い訳をしたりごまかしたりする必要性を感じるのか。
それこそが、人間の本質であり、脳の本質です。
なぜ、人間の脳は、そのような言い訳を懸命に考えようとするのか。
そのことが理解できれば、自らの行動の欺瞞の意味も大いに理解できるようになるのです。
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