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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、昔、『泣く女』というタイトルの2時間ドラマがありました。
昔と言っても、私が、多分まだ10代後半の頃だったと思うので、もうかれこれ30年以上も前になりますか。
物語は、乳飲み子を抱え、明日の暮らしさえままならない女性が、ある男と知り合うところから始まります。
男は、弁護士を目指しているのですが、司法試験には何年も落ちていました。
確か、乳飲み子を抱える女性を原田美枝子さん、弁護士を目指す男を奥田瑛二さんが演じていたと記憶しています。
男は、女性にある入れ知恵をします。
それは、新聞の訃報蘭で資産家の葬儀を探し、その葬式会場を訪ね、赤ちゃんを抱きながら泣け、というもの。
何も言わず、たださめざめと泣け。
そうすれば、故人の親族なる者が現れ、別室に連れていくだろう。
そして、故人とはどのような知り合いなのかと尋ねるに違いない。
それでも、ただ泣け。
何も答えず、ただひたすら泣け。
すると、彼らは困ってしまい、「今日のところはこれでお帰りください」と言って封筒を渡すだろう。
その中には、いくらかの現金が入っているはずだ。
それが、彼の指示でした。
「それは、詐欺じゃないの」と躊躇う女性に、
「こちらは、何も言っていない。ただ泣いているだけ。相手が勝手に、故人の愛人とその子だと勘違いしてお金を渡すのだから、これは詐欺ではない」
とうそぶく男。
女性は、彼の指示通りに実行し、渡されたお金は二人で折半するようになります。
ドラマの結末がどのようなものであったかは、覚えてはいません。
確か、「司法試験に合格したら結婚しよう」と男が言いながら、合格した途端、女の存在を疎ましく感じるようになる、というものだったと思うのですが。
何れにしても、このドラマのタイトルと葬式会場でただ泣くという詐欺の方法は、今でも鮮明に覚えています。
当時は、アドラー心理学のことを知る由もありませんでしたが、何か人間の本質のようなものをその中に見たのかもしれません。
泣く女の存在は、親族たちの虚栄心を逆なでしました。
そして、人間の虚栄心、つまり見栄は、愚かな行為によって自らを取り繕おうとします。
それは、今も昔も変わることがありません。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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