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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、ゴードン・W・オルポートの『人格心理学』という著書の中に、次のようなエピソードが出てきます。
ある若い女工の一群が、自分たちの生活の動機について議論していた。
彼女たちは「幸福であること」が、唯一の動機であるという一様な結論に達した。
そこに心理学者がおり、二枚の写真を見ることを求めた。
一枚は微笑をたたえた勤労者階級の少女を明らかに示しており、もう一枚は陰うつそうな金持ちの少女を明らかに示していた。
すべての少女たちは、前者が幸福であり、後者が不幸であるということに意見が一致した。
そこで彼女たちは、「この二つのうち、どちらになりたいと思いますか」と尋ねられた。
全員は、不幸そうだが金持ちの少女のほうを選んだ。
いく人かは、自分たちの選び方に対して笑った。
そのうちの一人が言った。
「私は幸福になりたいと思うのだから、そうするのはおかしいと思う。
しかし私はそう感じるのです」
(いささかひっかけるようであるが)この暴露的な実験は、これらの少女にとって社会的地位の方が幸福よりも、強いより具体的な動機であることを示している。
私たちは誰しも、この少女たちと同じように、幸福になりたいと思っています。
にも関わらず、多くの人たちが、この少女たちと同じように、幸福にはなれない行動を自ら選択しています。
そして、こう言うのです。
「理想と現実は違うのだ」と。
しかし、現実の世界の中で、幸せな人生を送っている人たちが数多くいるのも事実です。
そして、その人たちに対しては、こう言うのです。
「あの人たちは、運がいいのだ」と。
多くの人たちが幸せになれないのは、理想と現実が違うわけでも、運が悪いわけでもありません。
ただ、それは、自らが人生に求める目標が間違っているからなのです。
そして、間違った目標に基づいて行動しているがゆえに、間違った選択をしてしまうのです。
人が生きるとは、自らの現実を理想に近づけるための歩みに他ならないのです。
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