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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、先日、人のコミュニケーション能力はマウスよりも劣っているのか、そんなことを思わせる研究がありました。
それは、父親マウスの養育行動に関する研究です。
この研究に用いられたマウスの父親は、遺伝的には子育てをしないとされている種なのですが、狭いケージの中に夫婦で置いておくと、子どもが生まれた後に父親も子育てを手伝います。
しかし、父親マウスを一匹にして新しい環境に10分間置いておいただけで、父親は子育てを手伝わなくなります。
ただ、この場合、新しい環境での分離中も妻である母親マウスと一緒に置いておくと、ちゃんと子育てを手伝います。
研究の結果から、どうやら母親マウスは、ある種の音声を発して父親マウスとコミュニケーションを取っているらしく、それと同時に、あるにおい物質(フェロモン)を出して同じことを伝えているようなのです。
そのため、母親マウスからのコミュニケーションのシグナルがない環境では、たった5分で父親マウスは子育てをしなくなってしまいます。
この結果から判断すると、母親マウスが父親マウスに子育てを手伝わせるコミュニケーション能力は、絶対的な効果を持っていると思われます。
翻って私たち人間を考えてみれば、夫婦の間では、
「何度言っても父親が子育てを手伝ってくれない」
という母親からの不満を耳にする機会がとても多いものです。
それは、人のコミュニケーション能力がマウスよりも劣ることを意味しているのでしょうか。
否、そうではなく、私たち人間もきちんと自分の考えを伝え、相手もそれをきちんと理解しているのです。
ただ、それが協同的ではなく競争的なコミュニケーションなのです。
それゆえ、多くの場合、互いに反発し合うのです。
そこに人間の本質が隠されているのです。
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