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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、京都では、毎年11月に京都賞の授賞式が開催されます。
京都賞とは、科学や文明の発展、また人類の精神的深化・高揚に著しく貢献した人々の功績を讃える国際賞で、京セラの名誉会長である稲盛和夫氏によって設立された財団法人稲盛財団が運営しています。
対象は原則として個人で、先端技術部門、基礎科学部門、思想・芸術部門の三つの部門があります。
その京都賞の第28回のときに、先端技術部門でアイバン・エドワード・サザランド博士が受賞されました。
博士は、コンピューターグラフィックスの父と言われ、情報提示のためのCG技術と、それを用いて、プログラミングすることなくコンピューターを使うことが出来る対話的インターフェースの発展に先駆的かつ根幹的な貢献を行ったことが受賞理由でした。
その博士が、受賞に際してのインタビューにおいて、自身が『見る』という行為によって、『見たものを理解しよう』とする人間の視覚効果に深い関心を持っていることを語り、その自らの好奇心が養われるきっかけにもなった幼い頃の母親とのエピソードを話されていました。
そのエピソードとは、幼い博士に対して、お母さんが二つの卵を用意して示されたというものです。
二つの卵は、もちろん見た目は同じように見えるのですが、一方は温かく、もう一方は冷たい卵だったそうです。
博士はこの時、幼い子ども心に、『見た目は同じであるのに違いがある』ということに深い驚きと興味を持たれたそうです。
このことが、彼の好奇心を刺激し、その後の業績へと繋がっていったのでしょう。
博士のお母さんは、
『ものごとというものは見た目だけではわからない。たとえ同じように見えてもその本質は違っている。それは、実際に触れて感じて体験してみないと気づくことはできない。』
ということを幼い博士に理解してもらおうと思われたのかもしれません。
これは、すべてのものごとや人間関係にも言えることではないでしょうか。
私たちは、往々にして、見た目や上辺だけで、ものごとや人間を理解する傾向にあります。
しかし、それでは、違いや本質を理解することはできません。
実際に触れて感じて体験してみて初めて、その意味や本質に気づくことが出来るのです。
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