ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントの白瀧です。
さて、『記憶』は、私たち人間にとって、とても重要な役割を演じています。
私たちは、記憶があるからこそ、一貫した一人の人間として生きていくことが出来ます。
昨日の自分と今日の自分に違和感を感じることなく生きていけるのも、私たちに記憶という機能があるからです。
もし、今まで生きてきた過去の記憶をすべて失ってしまえば、自分が一体何者なのか、それさえもわからなくなってしまいます。
また、私たちは、生きている限り、日々成長しています。
この世に生を受けてから、いろいろな経験を積み重ね、さまざまな知識を獲得し、毎日毎日、学習と訓練を繰り返しています。
それにも関わらず、私たちの記憶は、常に一貫しているように感じます。
知識や経験が増えているにも関わらず、過去に抱いていた記憶の内容と現在抱いている記憶の内容の間に、なんら違いを感じることはありません。
そのときの知識量や経験に違いがあれば、思い出す記憶の内容に違いがあってもおかしくないはずです。
しかし、思い出すたびに記憶の内容が変わってしまっては、私たちは、日々一貫した一人の人間として生きていくことができなくなります。
そこで、私たちは、無意識のうちに、そのときのその人の状況に応じて、その場の感情に合うように、まるでずっとその記憶を持ち続けているかのごとく記憶の内容を書き換えているのです。
このことを『調和編集』と言います。
たとえば、気分が落ち込んでいる時には、嫌な記憶ばかりを思い出し、今まで良いことなど何一つなかったように感じたり、逆に、幸せな気分のときには、楽しいことばかりを思い出し、ずっと幸せだったように感じたりするのもそのためです。
このように、記憶は、そのときのその人の状況に応じて、その内容を本人にはわからないように書き換えることによって、そのときの感情や行動を強化しようとするのです。
それゆえ、私たちの記憶の内容が正しいか間違っているかは、それほど重要なことではないのです。
記憶にとって重要なことは、なぜ、そのことを覚えているのか、ということなのです。
その記憶を抱いていることによって、自分は一体何を強化しようとしているのか、そのことが重要なのです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
心理学教育の必要性と『気づきの思考法』を広める活動をしています。
↓ご協力のほど、よろしくお願いします。
自分を変えたい、人生の迷路から抜け出したい、
そう思う方は、
『気づきの思考法テキスト』を読んでください。
→詳しくはコチラ