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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、小倉百人一首に次のような一首があります。
滝の音は 絶えて久しく なりぬれど
名こそ流れて なほ聞こえけれ
この歌を簡単に現代語風に訳せば、だいたい次のような意味になるでしょうか。
ここにはかつて有名な滝があり、周囲にその音を響かせていた。
だが、その滝もいつしか枯れてなくなってしまい、その音を響かせなくなってから長い年月が流れてしまった。
しかし、その滝の名声だけは、その後も人から人へと伝えられ、今も人々の間に語り継がれている。
人の信念も、言ってみれば、この滝の名声のようなものかもしれません。
私たちは、幼い頃に、自分なりの信念(アドラー心理学では『ライフスタイル』と呼ばれています)を形作ります。
しかし、自分が、幼い頃に、どのようなものに関心を持ち、自分自身をどのように評価し、この世界にどのような意味づけを与え、そして、どのように生きていけばいいかと考えたのか、そのような信念を形作った形跡は、その後成長していくに従い、意識の上からは跡形も無く消えてなくなってしまいます。
それにも関わらず、幼い頃に形作られた信念は、その人の一生を通じて、意識的にも無意識的にも、その人の言動に色濃く反映されているのです。
それはまるで、かつてあった有名な滝は、いつしか枯れてもはやその姿をとどめなくなってしまっても、その名声は人々の間に語り継がれていったように、人の信念も、それが形成されたときの形跡は、成長とともにもはやその姿をとどめなくなってしまっても、信念自体は、その人の一生を貫き通しているのです。
従って、その人の人生がうまく行くか行かないかは、その人がどのような信念を抱いているかに影響されるのです。
(信念についての詳しい解説は、『プロローグ分析』の解説をご参照ください。)
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