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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、不思議に思うかもしれませんが、私たち人間は、予測できる報酬よりも予測できない報酬の方を大いに喜びます。
このことを調べた実験があります。
実験では、被験者にチューブを2本くわえてもらい、チューブの一方からは水が、もう一方からはジュースが、出てくるようにします。
この水とジュースが出てくる方法には2通りの方法を用意し、一方は、被験者が予測できるように、つまり水とジュースが一定の時間をあけて定期的に交互に与えられるようにします。
そして、もう一方は、被験者が予測できないように、つまり水とジュースが不規則な間隔と不規則な順番で与えられるようにするのです。
そうして、そのときの被験者の脳の状態が調べられました。
実験の結果によれば、被験者の報酬に反応する脳の部位である線条体は、水とジュースが出てくるのが予測できる場合よりも、予測できない場合の方がより強く反応したのです。
このように、私たちは、予測できる報酬よりも予測できない報酬の方を大いに喜ぶのです。
これは、私たちが不確実な世界の中で生きているからです。
人間は常に、未来を予測しながら生きています。
なぜなら、未来を確実に予測できた方が生存するには有利だからです。
しかし、未来を確実に予測することは不可能なことであり、この世界には、必ず不確実な部分が伴います。
それゆえ、この不確実な世界で生きるためには、予測できる報酬よりも予測できない報酬に反応した方がより効果的なのです。
私たちが、マンネリ化した予定調和の中では、あまり喜びを感じなくなるのはこのためです。
そのために、日頃から、自らの行動範囲を狭くしてトラブルを避けながら生きていると、予測できない報酬を手に入れることができずに人生に喜びを見出せなくなるのです。
それよりも、たとえ予期せぬトラブルに巻き込まれることがあったとしても、自らの行動範囲を広くして生きることができれば、そのトラブルを乗り越えたときには予測できない報酬を手に入れることができるために大きな喜びとなるのです。
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