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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、今日は、夫婦を対象にした、少しロマンチックな実験のお話しを。
ロマンチックと言っても、実験の内容そのものは、被験者にしてみれば不快で嫌なものですが・・・
この実験では、まず最初に奥さんに登場してもらいます。
そして、奥さんの一方の手に電極を取りつけ強い電気刺激を与える、というものです。
奥さんは、このとき、電流が流れるたびに、ビリビリと強い痛みを感じることになります。
実験では、奥さんの目の前にランプが置かれていて、ランプが点灯すると電気刺激が与えられるしくみになっていました。
そうして、実験を続けていくと、やがてランプが点灯しただけで、奥さんは恐怖を感じるようになり、脳の嫌悪を感じる部位である島皮質というところが活発に活動するようになります。
ここまでは、愛とは何ら関係ありません。
ここからがこの実験の面白いところで、次に旦那さんに登場してもらいます。
そして、旦那さんには、奥さんの電極を取り付けていないほうの手を握ってもらうのです。
手を握ってもらう、ただそれだけです。
そうして、先ほどと同じようにランプが点灯した後に電気刺激を与えるようにします。
すると、旦那さんにただ手を握ってもらっているだけで、ランプが点灯したときの奥さんの恐怖の反応が軽減されるのです。
つまり、嫌悪を感じる脳部位である島皮質の活動が減るわけです。
そして、実際に
「今のは痛かったですか?」
と質問すると、
「今回はあまり痛くなかった」
という返事が返ってきます。
旦那さんに手を握ってもらうだけで、恐怖や痛みに対する反応が軽減されたわけです。
これが、手を握ってもらうのが見知らぬ人だと何の効果もありません。
つまり、旦那さんに手を握ってもらったときにだけ軽減されたのです。
ただし、これには条件がつきます。
それは、「夫婦の関係が親密である」という条件です。
実際、夫婦の関係が親密であればあるほど、この実験での鎮痛効果も高かったわけです。
親密度が低過ぎると、見知らぬ人に手を握ってもらっているのとさほど変わらない結果になっています。
愛があれば、痛みも乗り越えられる。
この実験では、
『信頼できる愛する人が側にいれば、人は強くなれる』
ということを科学的に証明したと言えるでしょう。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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