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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、テレビ朝日系列の番組に、毎週金曜日の午後11時17分から放送される『探偵!ナイトスクープ』という視聴者参加型のバラエティ番組があります。
内容は、毎回視聴者から寄せられる依頼に基づいて、お笑い芸人扮する探偵局員が、依頼者とともにその依頼内容を調査し、解明していくという関西ではおなじみの番組です。
その番組で、かなり以前の依頼になるのですが、子どもがパンツを履かないというものがありました。
依頼内容は以下の通り。
『パンツを履かない4歳児』
息子は3歳8カ月でオムツが取れたが、その勢いでパンツも取れてしまった。といっても何も履かないのではなく、ノーパンにズボンなのだ。いろんな手段を試みたが、絶対に履いてくれず、幼稚園もノーパンで通っている。ネットで調べると「恥じらいを覚えるまであきらめろ」と書いてあったが、「恥じらい」を覚えることがなかったら、と思うと不安で仕方がない。どうか息子にパンツを履かせてください、というもの。
早速、この依頼に対して、カンニング竹山さんがその主婦のもとに行き、子どもにパンツを履かせようと悪戦苦闘されていました。
その子どもは、無理にパンツを履かせようとすると、「気持ち悪い!」とか「かっこ悪い!」と叫んでは泣きじゃくり、せっかく履かせたパンツをすぐに脱いでしまい、ズボンだけになってしまいます。
しかし、そもそもパンツを履かないことは、現在の親にとっては大きくて重要な問題かもしれませんが、子どもの人生においては、とても些細な問題です。
もちろんこれが、『食事をしない』というような子どもの生存に関わるような問題なら別ですが、パンツを履かないことが子どもの生存を脅かすことなどありえません。
ましてや、パンツを履かなくてもちゃんとズボンを履いているわけですから、日常生活においては何ら問題はないはずです。
むしろ無理にパンツを履かせようとすると、却って子どもを依怙地にさせてしまいます。
なぜなら、子どもは、パンツを履かないことによって、親の注目を集めようとしていると考えられるからです。
このような場合には、子ども自らがパンツを履かないことを気持ち悪く感じたり、恥ずかしく感じたりするのを待つ方がいいのです。
それが『自然な結末』というものです。
周囲の大人たちを見ても、ほとんどの人たちがちゃんとパンツを履いており、その子どもも放っておけば、いずれはパンツを履くようになるでしょう。
確かに、一部の人たちの中にはファッションのためや自らのポリシーのためにパンツを履かない、という方もいらっしゃるようですが、それでもそのことがその人の人生に大きな影響を及ぼすことはありません。
依頼者の子どもも、たとえそのままパンツを履かなかったとしても、その子の人生にとってはとても些細な問題です。
この手の子育てで非常に問題となるのは、親が子どもの人生にとってとても些細なことで大騒ぎをするということです。
子どもにとって些細なことで親が大騒ぎをすると、子どもはその些細なことばかりに囚われるようになってしまいます。
そして、些細なことばかりが気になるようになってためらいがちな行動をするようになり、やがては、人生における重要な問題を避けるような生き方をするようになってしまいます。
親にとって大切なことは、子どもが現在直面している問題が、その子の人生にとって重要な問題なのか、それとも些細な問題なのかを見極めることです。
そして、それが些細な問題ならば、大騒ぎせずに『自然な結末』に至るまで見守るほうが子どもにとっては良いのです。
番組では、結局、おばあちゃんが出てきて、子どもに
「パンツを履いたら、好きなおもちゃを買ってあげる。」
と言ったお陰で子どもがパンツを履くようになって終りましたが、これも大変残念な解決方法です。
これでは子どもは、『自分の嫌なことを主張すれば報酬がもらえる』という間違った認識を持ってしまう危険性があります。
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