ご訪問いただき、ありがとうございます。
心理コンサルタントの白瀧です。
さて、先日、NHKのEテレで、『いじめ』について、一般から募集した参加者が話し合うような番組が放送されていました。
その中で、以前いじめをしていたという10代の女性が、
「いじめをしていた当時は、相手をいじめているということに気がつかなかった」
というようなことを発言していました。
人の無意識とはこういうものです。
もし、彼女が、いじめをしていることに自分自身で気づいていたとしたら、却って他人をいじめることなどできなくなっていたかもしれません。
そもそも人をいじめるとは、言ってみれば勇気を失った行為だと言えるでしょう。
ここで言う勇気とは、危険なことに挑戦する命知らずな行動のことを言っているのではありません。
そのような行動は蛮勇です。
言わば、蛮勇も、勇気を失っている行動の一つに過ぎません。
ここで言う勇気とは、自らの人生に対する勇気のことです。
最近では、アドラー心理学の流行によって、「勇気づけの子育て」ということがよく言われるようになりました。
しかし、アドラー心理学でいう「勇気づけの子育て」とは、子どもに勇気づけを行うことこそが重要であると言っているのではありません。
すべての人間は、生まれたときには人生に対する勇気を持って生まれてきます。
それは、幼い子どもに特有の好奇心にあふれた行動を見れば一目瞭然でしょう。
それゆえ、本来なら勇気づける必要はないのです。
しかし、その後成長していく中で、子どもはどんどん勇気を失っていきます。
なぜなら、現在の親たちの多くは、残念ながら、自分の子どもの勇気をくじく子育てをしているからです。
そのため、成人するころには、ほとんどの人たちが勇気を持ち合わせていない状態になってしまっているのです。
それゆえ、アドラー心理学でいう「勇気づけの子育て」とは、子どもからこの人生に対する勇気を奪わないように育てることが重要であると言っているのです。
現在の日本では、多くの人たちが、この人生に対する勇気を失っています。
それが、いじめという構図を生み出しています。
いじめる子どもは、人生に対する勇気を失っているがゆえに、他人をいじめることによって自分の失った勇気の穴埋めをし、自らの劣等感を補償しようとしているのです。
人生に対する勇気を失っている人たちが蔓延しているこの状況を、誰もが早く気づいて欲しいと願うばかりです。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
自分を変えたい、人生の迷路から抜け出したい、
そう思う方は、
『気づきの思考法テキスト』を読んでください。
→詳しくはコチラ
心理学教育の必要性と『気づきの思考法』を広める活動をしています。
↓ご協力のほど、よろしくお願いします。
にほんブログ村
人気ブログランキングへ