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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、アルフレッド・アドラーの『子どもの教育』という著書の冒頭、訳者である岸見一郎氏が、次のような文章を掲載しています。
山本有三に『波』という小説がある。登場人物の一人が、後から後から押し寄せては砕けていく波を前にして次のようにいっている。
我々がさんざん苦しんだのだからもうこんなことを子どもには繰り返してほしくないと思っていても、親が一生かけて経験したことを子どもたちは軽蔑し、同じ誤りを繰り返していく。
そして次々に初めから同じことをやり直し、誤りを犯し、迷い、苦しみ、争い、死んでいく。
打ち寄せる波のごとく、昔からほとんど変わることなく、同じことを繰り返している、と。
「人間が生まれてから何万年、何十万年たっているか知りませんが、この方面だけは、ちっとも進んでいないような気がします。
自然のあゆみは緩慢だと言いますが、あんまり緩慢すぎやしないでしょうか。
私のように考えるのは、せっかちなのでしょうか。」
私たちは、どんなに親に反発していても、結局は、親と同じ過ちを人生の中で犯しているものです。
それは、親の過ちの真の意味を誰一人として気づいていないからです。
この、後から後から押し寄せては砕けていく波のごとく、繰り返される同じ過ちを止めることができるのは、私たち自身なのです。
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- 波 (岩波文庫)/岩波書店
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