市川海老蔵氏の劣等感 | 人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

人生を変える『気づきの思考法』~アドラー心理学に学ぶ人生を成功に導く方法~

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自らが演じている自己欺瞞に気づき、必ず変わることができます。

ご機嫌いかがでしょうか?


心理コンサルティングオフィス ふくよしです。


さて、市川海老蔵さんの件については、連日のテレビでの報道や、このブログでも前回「市川海老蔵氏の欺瞞」として掲載したこともあり、もううんざりと思われている方も多いかと思います。



ただ、彼の行動は、自分の能力を低く自己評価するために抱くことになる劣等感が、どのようにその人の行動に影響するか、とてもわかりやすい例でもありますので、今回だけお付き合いください。

今回も、やはり、事件のこととは直接関係のない、彼の言動に関することです。


彼は、以前に、茂木健一郎氏との対談で次のようなことを言われていました。


それは、いずれは市川団十郎の名を継ぐ立場であることにかなりの葛藤とプレッシャーがあることや、いつもお酒をどれほど大量に飲むかということ、そのため、ひどい二日酔いで這うようにして劇場に行ったことがあり、そのときには、そのような状態を乗り越えて舞台を勤めることができたことにとても充実感を感じたということでした。

また、自分は普段から自分自身をギリギリに追い込むタイプであり、常に刺激がなければつまらないというようなことも言われていました。


対談の内容の詳しい細部に関しては、記憶違いがあるかもしれませんが、その点はご了承ください。



まず、この対談からわかることは、市川海老蔵さんが、自分の歌舞伎の能力に関して、かなり強い劣等感を持っていらっしゃるということです。


歌舞伎のことはそれほど詳しくは知りませんが、市川団十郎家の屋号である「成田屋」は、歌舞伎の世界では別格の名門です。


従って、その名跡を継ぐことに関して葛藤とプレッシャーがあることは、頷けることかもしれません。



しかし、そもそもこの葛藤とプレッシャーを生み出しているものが、彼の家柄に対する劣等感そのものなのです。



彼は、自分の歌舞伎における能力は、名門の家柄を継ぐには低すぎると思っているのです。



そのことが、彼の一連の行動にも結びついています。



たとえば、二日酔いで舞台に上がるということは、本来なら自分の体調を万全に整え、精一杯の力で満足のいく舞台を演じることを目標にすべきところを、その能力に劣等を感じているために、二日酔いで舞台に上がるというまったく違う意味のない目標を設定し、その目標を達成してある種の優越感に浸ることによって、自分の歌舞伎俳優としての劣等感を補償しているわけです。



また、ギリギリの状態に自分を追い込み常に刺激を求めるという行動は、あくまでも自分の能力に対する世間への言い訳なのです。



どういうことかと言いますと、今回の事件が象徴しているように、もし彼の身に何かあれば、それは、彼の歌舞伎俳優としての将来を奪ってしまう危険性があります。



そんなときには、あの性癖さえなければ、彼は、素晴らしい歌舞伎俳優になれていたのに、と周囲から言ってもらえることができるのです。



つまり、彼は、自分がギリギリの危ない行動を取ることによって、自分が歌舞伎俳優として大成しなかった場合の言い訳を、事前にしているわけなのです。

もちろん、勘違いしてほしくないのは、彼は、自分の行動の意図を理解して、行動しているわけではないということです。



彼は、あくまでも無意識的にこのような行動を取っているわけです。


従って、もし彼が本当に生まれ変わりたいと望むならば、まずは、自分の家柄に対する劣等感と真正面から向き合い、それを克服する努力をすることが必要なのです。



それができなければ、また同じ行動を繰り返してしまうことになりかねないのです。



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最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


心理学教育の必要性と気づきの思考法を広める活動をしています。


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