人間は、相手が自分の思いどおりに動いてくれれば。。。と思うことがあります。
心理学的思考法の1つに、”相手を動かす掌握術”というものがあります。
学習と訓練により身につきます。
相手を動かすのですが、操縦術ではないのです。
他人を動かすという発想は、心理学では、禁句です。
そして、実際、動かせません。
しかし、相手が自主的に動いてくれる場合は、別です。
掌握することで、結果として、相手を動かすことができるようになるというものです。
例えば、船をイメージしてください。
船をコントロールするのは舵であり、その舵を操縦している人です。
しかし、船は、天候にも左右されるのです。
嵐があれば、嵐を避けるコースに進むからです。
つまり、天候側からみれば、船はコントロールされているわけです。
操縦している人は、自らの意思で、コース変更をしたので、そのことに気づいていないのです。
これが、掌握術の基本的な考えとなります。
例えば、子どもが、逆らうのは、子どもが逆らうように、あなた自身が接しているからです。
人は、頭ごなしに反対すれば、心理的リアクタンスが働き、反対に強く反対の行動をするようになるからです。
(心理的リアクタンスを知っているなら、もし重要なことであるなら、強く反対する前に、一呼吸置くでしょう。)
逆らわれたら、逆らわれることをしたのかな?と思った方がいいでしょう。
しかし、あっさり賛成すれば、その行動をされると自分自身が納得できない。
どうすればいいのか?
賛成や反対という狭い視点で、物事を見るから思考が固まるのです。
どうしたいのか?という目的で物事を捉えることが必要です。
なぜなら、あなたの提案だろうが、相手の提案だろうが、最終的に、当たり前の結末が待っているからです。
適切な思考は、適切な結末が待っています。
その時に、その思考が失敗か、成功かを証明してくれるのです。
例えば、相手の提案が100%間違いでしょうか?
”0”か”1”で判定していないでしょうか?
最終的な目的が上手くいかない箇所はないでしょうか?
その視点からみて、相手のこの部分は間違いだと思ったら、その部分にあなたの提案を盛り込んでもらえればいいわけです。
つまり、賛成して、あなたが譲歩すれば、相手の思考にあなたの思考を条件付で盛り込むことも可能なのです。
例えば、娘さんに交際中の男性がいて、その男性と結婚したいと言ったとしましょう。
その男性は無職だったとしましょう。
親としては、結婚に反対です。
しかし、反対の理由(無職であること。将来の家計が不安)をきちんと判断することが大切です。
そこに、条件を盛り込むことができればいいのです。
例えば、結婚は賛成。ただし、条件がある。
その男性が就職して3年勤めることができたら(条件)、結婚を承諾する。あるいは、300万円を貯金できたら(条件)、承諾するとか。という意味です。
男性を最終的に判断するには、見かけや口だけでなく、行動(態度)を確認することです。
つまり、条件を使い、篩いにかけているわけです。(テストしているわけです)
相手は、”賛成”してもらっているので、その条件クリアーのために、頑張るしか方法はないように思い込むでしょう。(心理が働く)
書きかけのネタも含めて、”相手を動かす掌握術”については、また具体例を含め紹介したいと思います。