感染者数は増加傾向ではあるが 

新型コロナウイルスについては、

東京・大阪など大都市圏を中心に増加傾向にあり

まだまだ緊迫した状況がつづいています。

 

 

また志村けんさんの訃報は

ある意味このウイルスの恐ろしさを身近なものに

感じさせたのではないでしょうか。

心よりご冥福をお祈りしたいと思います。

 

とはいっても日本の感染者数は

他の国々に比べて圧倒的に少ない。

 

都市国家で初期の段階から中国からの渡航を停止していた

台湾・シンガポールを除けば

日本は1億2千万人を超える人口を抱え

さらに中国からの渡航制限も遅かったにもかかわらず

感染者数も死亡者数も圧倒的に少ないのです。

この状況を他国からは奇異の目で見られているようです。

 

PCR検査をわざと少なくしているのでは

感染者数もごまかしているのでは

死亡数も怪しい

など、憶測が憶測を呼び陰謀説まで出回っています。

 

 PCR検査はおさえて正解 

そもそもPCR検査は万能ではありません。

日本感染症学会と日本環境感染学会の共同公式見解では、

新型コロナウイルス のPCR検査について次のように述べています。

 

現在、実施されているウイルス検出のための検査(PCR法)には限界があります。

新型コロナウイルスは、主に咽頭や肺で増殖しますが、

インフルエンザに比べてウイルス量は少ないと考えられています。

PCR法という核酸検査で増幅してウイルスを検出する方法が診断に応用されています。

最初の検査で陰性で、2回目の検査で陽性となった症例も報じられました。

インフルエンザに比べて1/100~1/1000といわれるウイルスの少なさは、

検査結果の判定を難しくしています。

とくに早い段階でのPCR検査は決して万能ではないことをご理解ください。

 

産経新聞より

 

最も避けなければいけないのは医療崩壊です。

感染症に対応する医療設備及びマンパワーには限界があります。

 

やたらめったら検査していては、

早く見つけなければいけないクラスターの発見が遅れてしまいます。

また陽性患者が急増すれば、

医療設備はあっというまにパンクしてしまい、

本来急を要する重篤患者の治療もできなくなってしまいます。

 

 数をごまかしている? 

また感染者数や死亡者数のごまかしですが

多少の報告の遅延はあるかもしまれませんが

情報統制がしかれたどこかの国ならさておき

村社会の日本で死亡者数をごまかすなどということは

日本に住んでいる人ならありえないことはすぐに分かります。

 

 感染者が抑えられている理由 

ではなぜ日本では感染者が抑えられているのでしょうか

ネット上にもいろいろな理由があげられています。

 

  • あいさつ
    他国では握手やハグなど直接体が触れあうあいさつが多いが
    日本のあいさつはおじぎなので濃厚接触が避けられる。
     
  • 生活習慣
    靴は玄関で脱いで入り、
    帰宅時や食事の前の手洗いは子どものときから習慣化されている
    また入浴も毎日行われる。
     
  • マスク
    かぜひきのときはもちろんのこと花粉症などの影響により
    マスクに対する違和感がもともとない。
  • おはし
    朝食はパン食の人も多いので手づかみで食べることもありますが
    基本的におはしを使っての食事が中心。
     
  • トイレ
    日本のトイレの清潔さは外国人旅行客の絶賛するところです。
    洗浄機つきであることはもちろんだが、
    コンビニなど各店舗では消毒薬を置いているところも多い。

 

 

このように日本人の生活様式が

もともと衛生的であることが挙げられていますが、

少なからず寄与していることは確かでしょう。

 

 BCGワクチン接種との関係 

興味深いのはBCGワクチン接種との関係です。

以下Newsweekの記事からの引用。

新型コロナウイルス感染症患者が欧米で急増するなか、「BCGワクチン全例接種を実施している国では、そうでない国に比べて、新型コロナウイルス感染症の感染者数や感染者数に対する死亡者数の割合が低い」と、BCGワクチンの接種と新型コロナウイルス感染症の感染拡大との負の相関関係が指摘されている。

たとえば、1981年にBCGワクチン全例接種を中止しているスペインでは、新型コロナウイルス感染症の感染者数が7万8797人、死亡者数が6528名と甚大な被害が出ている一方、BCGワクチンの全例接種を実施している隣国ポルトガルでは、感染者数が6528名、死亡者数が119名にとどまっている(3月30日時点)。

 

BCGワクチン

 

ご存知のように日本でも、

1949年にBCGワクチンによる結核予防接種が法制化されていて、

ほぼ全国民がBCGワクチンを接種しています。

 

BCGワクチンが新型コロナウイルス感染症の発症や重症化を軽減させる可能性があるのではないかと

オーストラリアを初めアメリカやドイツなど各国で検証する動きが広がっているようです。

検証結果を待ちたいところです。

 

このように現時点では日本人の生活様式とBCGワクチン接種の2つが考えられていますが、

私は日本人の公共心についても挙げたいと思います。

 

 がんばれ日本! 

先の震災においても日本人の公共心については、

外国のメディアで驚きをもって伝えられました。

良くも悪くも日本人の多くは政府および自治体の指示に従順です。

 

それは命令されて仕方なくというよりも

自ら忖度して能動的に行動しているというのが実態でしょう。

日本人のマスクの習慣も自らの予防はもちろんですが、

他の人に迷惑をかけたくないというのも理由の1つです。

 

 

初期にはトイレットペーパーの買い占めやマスクの転売などもみられましたが

全体的には冷静に対応しています。

 

「和を以て貴しとなす」

 

聖徳太子の十七条の憲法の精神が日本人の精神のDNAに

連綿と受け継がれているのです。

 

この一二週間が感染爆発となるかどうかの天王山です。

今こそ幾多の厄災を乗り越えてきた日本人の底力を見せるときです。

批判は後回しにして、

一丸となってこの国難を乗り越えていきましょう。

 

「がんばれ日本!」