母子の愛着形成の大切さ | 「健やかな心を持つと、身体も、そして人生すべてが豊かになる」

「健やかな心を持つと、身体も、そして人生すべてが豊かになる」

「健やかな心を持つと、身体も、そして人生すべてが豊かになる」。女性と子どもの幸せを願い23年。講演会国内外述べ5万人以上。3児の母。いつどんな状況でも生き生きと笑顔で過ごす女性を応援しますHP http://egao-shiho.com/

愛着形成とは、赤ちゃんとママなどの養育者との間に心のつながりが生まれることで、ママの赤ちゃんに対する愛着形成は妊娠中にはじまり、出産後のお世話やスキンシップなどによってより深まります。

0歳から幼児期にしっかりと愛着形成された子供は、ママ以外の人とも安定した人間関係を築いていけるのに対して、愛着の形成が不完全だった子は、他者との間に愛着を形成できない傾向にあることから、愛着は人間関係を築く上でも大きく影響を与えるのです。 

さらに、幼児期に養育者と十分に愛着形成ができなければ、愛着障害と呼ばれる障害が引き起こされる恐れがあります。 

赤ちゃんがママに対して行う代表的な愛着行動

自分では何もできない赤ちゃんには、他者に自分を守ってもらうための本能として、生まれつき愛着を深める能力が備わっています。せっかくの、赤ちゃんの愛着行動を見さないためにも、知っておきたいですよね。


1発信行動とは、自分のお世話をしてもらうためや欲求を満たすために、ママの注意を引く行動のことをいいます。

ママに自分のところまで来てもらうために泣き声を上げる、ママの関心を引くために微笑む「生理的微笑」、喃語などによって声を出すことなどが発信行動にあたります。

2

定位行動とは、安心感を得るためにママがどこにいるのか確認する行動のことをいいます。

「ママを目で追う」「ママの声がする方を向く」などして、赤ちゃんはママがいる位置をしっかり確認しているのです。発信行動と違って、定位行動はママには気づきにくい行動ですが、赤ちゃんはいつもママのことを見ています。

3

接近行動とは、不安を感じた時などに、自分からママの方に近づこうとする行動のことをいいます。

「ママにしがみつく」「ママに向かってハイハイする」「後追いをする」などの行動は、できるだけママのそばにいるために、赤ちゃんが自ら起こしている愛着行動なのです。

赤ちゃんとの愛着形成につながる4つの方法

赤ちゃんの愛着の安定は、赤ちゃんが成長していく上で人間関係の構築などに大きな影響を与えることから、ママは、赤ちゃんが示す愛着行動にきちんと答えてあげることによって、赤ちゃんとの間に愛着を深めることが大切です。

赤ちゃんの愛着を深める方法には、次のような4つの方法があります。


ぐずって泣いている時は、とりあえず「どうしたの?」「ちょっと待ってね」など声をかけるようにしましょう。

赤ちゃんへの声かけの仕方が分からないというママは、赤ちゃんが「あー」とか「うー」などの喃語を話している時にオウム返しで返したり、「上手にできたね」など褒めてあげたりするだけでいいのですよ。

2笑い返し

赤ちゃんが微笑んだら、赤ちゃんに分かるように笑い返してあげるようにしましょう。

赤ちゃんは、生後3ヶ月を過ぎると視力も発達してくるので、ママの笑顔を真似することで、生理的微笑から「あやし笑い」と呼ばれる社会的微笑ができるようになります。

3アイコンタクト

赤ちゃんはつねにママの姿を目で追っていることから、しっかりと見つめ合いアイコンタクトで答えてあげるといいですね。

ママの姿が見えなくなって不安に感じているような場合は、「ここにいるよ!」と声をかけてあげると、赤ちゃんも安心します。感情を表現するのが苦手なママは、アイコンタクトしてみましょう。

4スキンシップ

笑顔の親子赤ちゃんが「ママにくっ付きたい」「抱っこしてほしい」という愛着行動を見せた場合は、ぎゅっと抱きしめてあげるといいでしょう。

家事や上の子の世話などで忙しく、一日中赤ちゃんにべったりというわけにもいかないでしょうが、短時間でもいいので、ママとスキンシップをとることで、赤ちゃんの不安やストレスを取り除くことができます。


赤ちゃんは生後半年くらいになると、ママなどの養育者のことを認識するようになります。そして、1歳半くらいには、養育者との間に愛着を深めることができるようになります。

そして2歳くらいで愛着システムがほぼ出来あがるといわれています。

そのため、赤ちゃんがしっかり愛着を形成できるようになるには、愛着を深めるまでの、生後半年から1歳半の間のママの愛着行動が最も重要です。