キドラの憂鬱と微笑 -203ページ目

キドラの憂鬱と微笑

施設の介護の事 特に 認知症ケアの事
自分史 振り返り
ファンタジー文学

むかし映画館の看板は

手描きでした。

まるで写真のようで

「アッ描いているんだ!」と

感激した事があります。

最近入居されてきたおばあさん。

お部屋に恰幅の良い

正ちゃん帽と髭を蓄えた男性の

芸術家然とした肖像写真があります。

「それ主人やの。91で亡くなったの」

「看板描きしてたの。映画とかの」

これは凄い事や!と思い

同僚の若い子たちに話すも

「え~、手描きやったんすか~?」

の反応。

あの看板はいつからなくなったのでしょう。

ぼくが京都に出てきた頃はあったなぁ~。

シネコンが当たり前の現在は

確かに見かけないですよね。

世代によっては全く知らないのです。

あの看板も1つの文化だったと

言えるでしょう。

ベニヤに描かれた作品は

公開日毎に

上描きを繰り返され

保存されているものは

ほとんどないでしょう。

その意味では、はかない芸術作品です。

昔のような

単体の映画館が少なくなった今

大きな手描きの看板に飾られた映画館が

懐かしい風景になりました。